2021 Fiscal Year Research-status Report
Revealing the mechanism of autophagy in glioblastoma in association with tumor microenvironment, and developing a new treatment strategy.
Project/Area Number |
21K09184
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
武内 勇人 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40838132)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 巧 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20398382)
橋本 直哉 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90315945)
高橋 義信 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (90347451)
梅林 大督 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90635575)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 膠芽腫 / 3次元オルガノイド / 腫瘍微小環境 / ミクログリア / オートファジー |
Outline of Annual Research Achievements |
悪性神経膠腫、とりわけ膠芽腫の5年生存率は10%程度であり、新たな治療法の開発が熱望されている。 本研究では、神経膠腫の治療抵抗性の要因の一つとしてあげられるオートファジーの機構についての解明を、手術検体由来の3次元オルガノイドと、細胞株として樹立されているミクログリアとを用いて行うことである。 前者については、患者から摘出した腫瘍検体を消化酵素で分離した後、上皮細胞基底膜成分を主成分とするゲルへ播種し、固形化させた後、幹細胞性を保ち増殖するための細胞培養液を添加し細胞培養インキュベーターにて培養を行うという方法で樹立に成功している。ただし、オルガノイドの樹立効率は当初の想定より低く、培養条件の微調整が必要である。 後者については、ミクログリア細胞株におけるオートファジーの検出用を簡便とすべく、LC3タンパク質に蛍光タンパク質を融合させたベクターを遺伝子導入することを計画した。しかし、細胞株への遺伝子導入効率が極めて低く、成功していない。 今後は、オルガノイド樹立効率を向上させる培養条件の設定と、ミクログリア細胞株への遺伝子導入効率の向上を行う。それに引き続き、3次元オルガノイドとミクログリアの共培養による増殖率の変化、タンパク質発現解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の拡大による物流の停滞によって、実験に必要となる各種消耗品の国内在庫が一部で払底したため、物品の入手に遅滞を来した。また、ミクログリア細胞株への遺伝子導入効率が低く、生細胞状態でのミクログリア細胞のオートファジーの観察が開始できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
ミクログリア細胞株への遺伝子導入について各種条件の設定を行う。また、ミクログリア細胞株と膠芽腫細胞の共培養の条件設定も行った上、早期に共培養アッセイを開始する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響による物流の停滞を原因とした消耗品の欠品が、購入額を減じることとなった。また、遺伝子導入が不成功であったことから、当初予定していたタンパク発現解析(ウエスタンブロットなど)が施行できず、各種抗体などを購入しなかった。2022年度はこれらが解決されると考えられ、支出額は増加すると予定される。
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