2021 Fiscal Year Research-status Report
良悪性中間群骨軟部腫瘍における免疫環境の解析と新規治療法の開発
Project/Area Number |
21K09197
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
生越 章 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任教授 (80323963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 寛之 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30361900)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 骨軟部腫瘍 / 中間群 / 免疫治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨巨細胞腫やデスモイド腫瘍などの良悪性中間群の骨軟部腫瘍においては再発のため生命予後やQOLの悪化を来すものが希でない。これら腫瘍には自然に腫瘍の退縮を来す報告が少なくないがそのメカニズムについては不明である。黒色腫や腎がんの自然退縮が免疫応答によることや、多くの悪性腫瘍で腫瘍の進展に免疫環境が深く関わっていることが明らかになっていることから、良悪性中間群骨軟部腫瘍にも免疫応答が関与している可能性を推察している。本研究では中間群の骨軟部腫瘍の組織検体および培養細胞を用いて予後因子として免疫環境が関与しているかを免疫組織化学、RNA解析、ヒトT細胞レパトア解析で明らかにし、培養細胞に対するCAR-T免疫治療の効果があるかを検証したい。 現在までに骨巨細胞腫の手術検体30例の免疫組織科学を施行したが、標本ごとに染色性の不安定性が有り、脱灰非脱灰標本の確認や再度免疫組織科学に適した標本の選定を施工中である。さらに骨巨細胞腫の手術検体の初期培養を4例に施行し、腫瘍細胞を純化した検体をストック中である。培養細胞の継続腫手技については指導する大学院生のラーニングカーブが上昇して安定した細胞の増幅が可能になってきている。 デスモイド腫瘍に関しては標本内の細胞密度の高い部分を選定し、免疫組織科学に適した標本を選定中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
標本ごとに染色性の不安定性が有り当初の予定が遅れている。検体の固定時間、脱灰、非脱灰標本の確認や再度免疫組織科学に適した標本の選定を施工中である。さらに骨巨細胞腫の手術検体の初期培養を4例に施行し、腫瘍細胞を純化した検体をストック中であり、今後もこれを継続予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在検体の固定時間を3日以内と限定して研究を進行しているためこれから新規に手術に至る検体についてはスムーズな運用が可能の思われる。また巨細胞腫の培養細胞手技は指導する大学院生が安定して継続可能となっているため、今後の研究のスムーズな進行が期待される。
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