• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2022 Fiscal Year Research-status Report

ユース世代のスポーツ外傷障害予防に向けたパフォーマンス定量解析に関する基礎研究

Research Project

Project/Area Number 21K09277
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

馬込 卓弥  大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい准教授 (20769731)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywordsパフォーマンス定量解析 / 外傷障害予防 / ユース世代 / 新システムの構築 / リスク因子解析
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は,ユース世代のスポーツ外傷障害予防に有効なパフォーマンス定量解析の確立である.代表クラスに関しては,ドクターやフィジカルをフォローするスタッフをはじめとしたメディカルに特化したチームが帯同する確率が高い.この様に,どの競技も共通であるが,現場で試合や過酷なスケジュールをこなしていく選手を庇護することは肝要である.
しかし,一方でユース世代へのフォローアップを鑑みた場合,ケア度は著しく落ちる.また,競技特性を考慮した場合,例えばサッカーではボディコンタクトがダイレクトであり身体的負荷が大きく,外傷障害の起因となるトリガーが日々の練習だけでなく試合中も多い.一度,大きな損傷を受けると選手生命が断たれるだけでなく,動きの制限を課せられる.その事案がトリガーとなることで,選手自身の健康寿命の短縮に繋がりQOLを著しく低下させる.
我が国を支えるスポーツ選手であり,将来性のあるユース世代から,この様なスパイラルに陥る負の連鎖は是が非でも断ち切らなければならない.
そこで本研究では,非侵襲で軽量なウェアラブルセンサにて選手の活動度を計測し,外傷障害の発生した選手の活動の特徴を導出する.選手自身やメディカルチームの主観的な評価に加えて,科学的で客観的なデータを取集しリスク因子を突き止める本研究は,競技復帰の目安となる指標や身体負荷を解析するシステムを確立することに繋がり,大きくスポーツ医科学の発展に寄与するものである.そのためのシステムの構築を本年度では実施しデータ解析を実施した.On-Fieldに拘らずに,多岐にわたる角度から研究を実施中である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究の目的は,ユース世代のスポーツ外傷障害予防に有効な定量解析の確立である. 日々のパフォーマンスと外傷障害リスクとの関連性についてウェアラブルセンサを主として使用し,解明することを主軸に据え,研究を進める計画を立て進捗している.特に競技自体のターゲットはサッカーに据えて行っているが,2022年度からも引き続き,前年度までの現場やfield及び練習場でのデータ取得は困難な傾向(Covid-19による余波)を打開するために,関係各所と密にミーティングを主とした連携を図り,研究観点の絞り込み,ブラッシュアップを実施した.
さらに,今まで得られたデータを整理することで,out-putにも時間を充てることができた.引き続き,これらのパフォーマンス自体の解析とパフォーマンスを左右するコンディションについて関連性をウェアラブルセンサから探る計画で行う.ただ,現場のみの研究を実施するだけでなく,今年度は得られたデータや知見をもとに映像をはじめとした,画像による解析にもチャレンジしていきたい.このような新しいアプローチも本研究に取り入れることで,また違った角度からの解析へと繋がると考えている.つまり,On-fieldとOff-fieldの視点を掛け合わせることで,スポーツ医学そのものに対しても新しい観点を見出せる可能性が高いと判断している.したがって,本研究課題の進捗状況は,おおむね順調に進展していると判断した.

Strategy for Future Research Activity

今後の研究の推進方策としては,自分自身の経歴を活用しつつ現場と基礎研究のfieldをリンクさせた取り組みを引き続き進捗していきたい.具体的には,本研究の推進にあたり,スポーツ医学講座の教員として日本代表選手の競技復帰を目指したリハビリ現場や医師と外傷障害の診断等にも携わってきた経験を活用させる.また現在も大学やユースチームといった各ユース世代の実測現場にも立つ契機も多い.したがって,これらの経験と共に,研究手段として,非侵襲かつ軽量なウェアラブルセンサにて選手の活動度を計測し,外傷障害の発生した選手の活動の特徴を導出していく予定である.さらに, On-fieldとOff-fieldの視点を掛け合わせることで,スポーツ医学そのものに対しても新しい観点を見出せるような取り組みを行いたいと考えている.
特に画像データや,そこから派生した事象に纏わるデータにも着目しながら引き続き,外傷障害を誘引させる.このように,危険因子と直結するであろうトリガーを探索することで,ケガリスク(選手自身の健康寿命の短縮に繋がりQOLを著しく低下させる)を軽減し,スポーツ医科学の発展に寄与したい. 特に今年度は,特定の研究分野だけでなく,関連する分野や他の国の研究動向を把握することも視野に入れながら,最新の研究成果や技術の動向も確認していきたい. 積極的に,他分野の専門家との交流や連携もできれば行いたいと考えている.

Causes of Carryover

本研究の対象である,実際の現場やfield及び練習場でのデータ取得は困難な傾向にあった.Covid-19による余波を本研究も受け,感染予防の観点から研究者主体でのデータ取得に関しても困難な日々が続いた.しかし,逆に準備期間に充て、関係各所と密にミーティングを主とした連携を図り,研究観点の絞り込み,ブラッシュアップを実施した.さらには,新たなデータ解析やアルゴリズムの開発,画像データからの研究を進捗させた.使用計画としては,現状では緩和傾向にある現場での測定に準じた備品購入,関係者との研究ミーティングや得られた研究成果に関する発表等に予算を当てる.

  • Research Products

    (9 results)

All 2022

All Journal Article (6 results) (of which Peer Reviewed: 6 results,  Open Access: 2 results) Presentation (3 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 1 results)

  • [Journal Article] Feature Extraction Method from Motion Data for Risk Assessment of Sports Injuries.2022

    • Author(s)
      Takeshi Tanaka,Takuya Magome,Toru Yamaguchi,Norio Gouda
    • Journal Title

      Transactions of Information Processing Society of Japan

      Volume: 63 Pages: 1321-1330

    • DOI

      10.20729/00218814

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] AI・IoTとスポーツ医学,AI・IoT/センサ技術のスポーツ医学への応用2022

    • Author(s)
      馬込卓弥
    • Journal Title

      The Journal of Clinical Sports Medicine

      Volume: 39 Pages: 764-768

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 体育科教育を再定義する「教育(体育科教育)と医学をコラボさせよう!」2022

    • Author(s)
      馬込卓弥
    • Journal Title

      体育科教育

      Volume: 70 Pages: 52-53

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 体育科教育を再定義する(現代社会における体育科教育とスポーツ医学の関係性とは!?)2022

    • Author(s)
      馬込卓弥
    • Journal Title

      体育科教育

      Volume: 70 Pages: 62-63

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 体育科教育を再定義する(体育科教育を「外傷・障害から防ぐ」の観点から眺めてみよう!)2022

    • Author(s)
      馬込卓弥
    • Journal Title

      体育科教育

      Volume: 70 Pages: 68-69

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Intensity of Aquatic Walking and Collective Water-based Exercise Programs for Older People2022

    • Author(s)
      Takeshi MATSUI, Juri TATSUMI, Tatsuya SAITO, Sho ONODERA, Hiroki HAMADA, Noboru YOSHIDA, Takuma WADA, Takuya MAGOME and Yoshihiro TATSUMOTO
    • Journal Title

      Kawasaki medical welfare journal

      Volume: 31 Pages: 477-488

    • DOI

      10.15112/00014911

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] Communication analysis with wearable acceleration sensor contributed to for physical education in Japan.2022

    • Author(s)
      Takuya Magome
    • Organizer
      European College of Sports and Science2022
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 小学校体育授業におけるウェアラブルセンサを利用した基礎研究 客観的 評価の可能性に着目して2022

    • Author(s)
      馬込卓弥
    • Organizer
      日本スポーツ教育学会 第42回学会大会
  • [Presentation] シンポジウム13 モバイル端末を用いたスポーツ診療 「AI・Iot/センサ技術を用いたスポーツ医学への応用」2022

    • Author(s)
      馬込卓弥
    • Organizer
      第33回日本臨床スポーツ医学会学術集会
    • Invited

URL: 

Published: 2023-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi