2021 Fiscal Year Research-status Report
The intervertebral disc, vertebral body and spinal implant microbial flora by next-generation sequencing
Project/Area Number |
21K09287
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
足立 崇 関西医科大学, 医学部, 講師 (20460793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 成実 関西医科大学, 医学部, 助教 (30632757)
外山 雄康 関西医科大学, 医学部, 助教 (50829306)
石原 昌幸 関西医科大学, 医学部, 助教 (60509470)
谷 陽一 関西医科大学, 医学部, 助教 (10509839)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | バイオフィルム / インプラントゆるみ / 人工関節周囲感染 / 骨軟部組織感染症 / 超音波処理法 / 次世代シーケンス / PCR / ナノポアシーケンス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、超音波処理後に非感染症例の椎体、椎間板組織などの骨軟部組織、関節内およびインプラント細菌叢の解明を行うことを目的とし、整形外科領域骨軟部組織感染症やインプラント周囲感染における遺伝子感染症診断を検討した。超音波処理法後に培養、PCR、NGSを行い、人工関節・骨接合・脊椎固定インプラント・腱・滑膜・骨・椎間板や椎体などの検体に超音波処理による培養検査を実施し比較検証を行った。臨床的に説明のつかない脊椎領域における早期椎弓根 SCREWのゆるみ例に超音波処理法をおこなった結果、超音波処理法のみ細菌検出を認めていた症例を認め、また、抜去した脊椎インプラントの qPCRにより細菌 DNA量を豊富に認めた検体があり、インプラントに形成された細菌叢、複数細菌の存在が考えられ、アライメントや骨脆弱性などの理由で説明できない早期SCREWのゆるみや、化膿性脊椎炎後の早期SCREWゆるみに関しては、細菌が存在している可能性が考えられた。また、一方で、整形外科骨折治療後 1年時に抜釘したインプラントにおいても qPCRで細菌叢の存在が示唆され、長期間留置された細菌へのコロナイゼーションが示唆された。更に、感染疾患 (人工関節周囲感染、人工関節感染性ゆるみ、骨軟部組織感染症(骨髄炎など))の培養陰性検体の qPCRおよび NGSにて、培養陽性検体の細菌と同一の細菌が検出され、培養陰性であっても細菌遺伝子を高濃度認めた検体があり、これらが培養による検出感度の向上を認めない原因の一つと考えられた。詳細に検討した結果、ブドウ球菌属 (CNS)であっても、種レベルで分析した場合には、複数種のブドウ球菌を認めている症例もあり、シーケンスによる症例を増やした検討が必要と考えられた。しかし、機器の要因を考え、ナノポアシーケンスによる基礎的検討を DNAコントロール、標準菌株を用いた定量的陽性コントロールおよび陰性コントロールによる基礎的検討を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染症の流行時には、DNA抽出機器とPCRは病院内において共用としているため、実施できないことも多く、実施計画をおこなっていたが行えない場合や、機器の不具合など予期せぬ事態などを理由に当初の進行より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナ感染症においては流行がおさまるのを待つしかないが、状況によっては休日や夜間なども使用した検討を行うことも検討する。
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