2021 Fiscal Year Research-status Report
Effect of TSPAN12 on osteosarcoma cells
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21K09329
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
寺内 竜 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20575154)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土田 真嗣 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10719834)
白井 寿治 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20397186)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | TSPAN12 / 骨肉腫 / 骨芽細胞 / siRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
骨肉腫は原発性悪性骨腫瘍で最も発生頻度が高く、小児や青年期に好発する。集学的治療法が確立したことで生存率は飛躍的に向上したが、以後40年以上大きな改善を認めていない。われわれは、膜タンパクであるテトラスパニンファミリーの一つであるCD81を分子標的とした抗腫瘍効果の研究を行ってきた。その過程で、骨肉腫細胞に極めて特異的に高発現しているテトラスパニン12 (以下、TSPAN12) に注目した。 本年度では、まずTSPAN12についての発現を、Western blot法を用いて検討した。結果として、骨肉腫細胞・骨芽細胞の両方で発現を認めたが、骨肉腫細胞における発現の方が大きかった。 次に、TSPAN12を特異的に抑制する薬剤 (siRNA および抗TSPAN12抗体) を各種がん細胞に導入し、それぞれの骨肉腫細胞株に対する抑制効率を評価するため、siRNAを作成した。現在、その研究を開始している状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
TSPAN12の発現を確認することは順調に行えた。siRNAの実験に関して、作成までに時間はかかったが、その後の実験の流れに関してはプロトコールを作成しており、おおむね順調に進んでいると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
siRNAのin vitroでの実験(細胞増殖能をRealtime Glo MT cell viability assay、細胞増殖・分化因子 Extracellular signal-Regulated Kinase 1/2 (ERK) 、p-ERK、Akt、p-AktおよびAkt下流因子、p38、p-p38、cyclinD1 などの発現変化をWestern blot assay、細胞遊走能をWound healing assay、Migration assay)を進めていく。遊走能においてはTSPAN12抑制剤を用いない条件においても細胞株ごとに比較検討を行う。また、アポトーシスの影響をFlow cytometryで、さらにTSPAN12を強制発現することでのviabilityの変化をRealTime Glo MT cell viability assayを用いて評価する。 続けて、骨肉腫マウスモデルを作成し、siRNA の局所導入および抗 TSPAN12抗体の全身投与を行う。抗腫瘍効果の検討には、 NMR で撮像しを進めていくことに加えて、in vivoでのTSPAN12の評価のプロトコールを作成しながら期限内での研究遂行を目指していく。
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Causes of Carryover |
本年度の実験内容における必要物品の購入が完了したため。また次年度における必要経費が予定額より上回る可能性が考えられるためです。
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