2022 Fiscal Year Research-status Report
遺伝子解析からみた前立腺癌家族歴と遺伝性に関する研究
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21K09366
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
鈴木 和浩 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80312891)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / 家族歴 / BRCA |
Outline of Annual Research Achievements |
先行研究(Hayano T, Matsui H et al. PLoS One. 2016.)である前立腺癌家系を用いたエクソーム解析の結果から、BRCA1/2遺伝子バリアントが複数同定された。 今回BRCA2遺伝子の17遺伝子変異に着目し、日本人家族性前立腺癌における変異頻度を明らかにし、家族性、散在性前立腺癌の関連検討することで、臨床データからCRPC(castration-resistant prostate cancer)および前立腺癌死症例とHSPC(Hormone-Sensitive Prostate Cancer)の関連解析を行い致死的な遺伝子変異の同定を目的とする。 対象は日本人家族性前立腺癌242名、日本人散発性前立腺癌198名および対照として年齢をマッチさせた前立腺肥大症(非前立腺癌)142例とした。これまでにダイレクトシークエンスとTaqMan SNP Genotyping Assayゲノタイピング結果の妥当性の確認をした後、実際の検体を用いたゲノタイピングを行い、全体の9割り程度のゲノタイピングが終了している(Table 1)。アレル頻度は極めて低いバリアントが多いようである。 今後、ゲノタイピング結果から、家族性前立腺癌、散発性前立腺癌のBRCA2 17バリアントとの関連、臨床データ(家系内の共有、予後、去勢抵抗性前立腺癌か否か等)による統計学的解析を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、昨年度に検討を進めたHBOX遺伝子の変化について、論文化できた。そして今年度は、BRCA遺伝子の変化について多数の多型をこれまでのわれわれの研究をもとにしてタイピングしており、90%程度が終了としており、最終年度にむけてまとめの準備がそろったと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度にすすめたBRCA遺伝子の多型解析を仕上げ、HBOC遺伝子変位の総合関係などを家族歴、腫瘍の特徴などの点からまとめ、この3年間のまとめを行う。
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Causes of Carryover |
遺伝子解析に関わる試薬およびプライマー、シーケンサーの消耗品などを計上して使用したが、解析の数が年度にやや少なくなり、残額が生じました。令和5年度に実験を継続しつつ、3年間のまとめを行います。
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Research Products
(1 results)