2022 Fiscal Year Research-status Report
膀胱癌の腫瘍免疫微小環境の解明およびCD47発現が膀胱癌に及ぼす影響の検討
Project/Area Number |
21K09411
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
案納 忠譜 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (00837205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 伸之 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (60445244)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 自然免疫 / 膀胱癌 / 免疫染色 |
Outline of Annual Research Achievements |
膀胱癌とがん免疫治療は関係性が深い。筋層非浸潤性膀胱癌ではBCG膀胱内注入療法が古くから導入されており、転移性・切除不応膀胱癌の治療では、現在獲得免疫に注目した免疫チェックポイント阻害薬、抗PD-1抗体:Pembrolizmabが臨床応用されている。がん免疫治療において膀胱癌は先駆的立場である。一方、BCG療法においてはBCG unresponsiveが課題であり、Pembrolizmabも転移性・切除不応膀胱癌において十分な治療効果を認めているとは言い難い。今回申請者は、自然免疫に注目し、マクロファージの貪食を抑制するdon’t eat me signalとして知られるCD47発現が膀胱癌に及ぼす影響を解明する。本研究はまず、腫瘍免疫微小環境をヒト膀胱癌組織マイクロアレイを用いて網羅的に解明し、CD47発現の意義と腫瘍免疫微小環境との関係を明らかにする。次に同種移植の正所性膀胱腫瘍を用いてBCG療法下・肺転移モデルで化学療法/抗PD-1療法下におけるCD47機能解析を行う。最後に当施設が独自に誇る網羅的遺伝子解析システム「PleSSision-Rapid」を用いて、膀胱癌においてCD47発現を制御する遺伝子異常を次世代シークエンスで同定する。本研究は、癌研究における新規自然免疫ターゲットCD47の役割を、膀胱癌の腫瘍免疫微小環境・遺伝子異常の観点から解明する。 これまで膀胱癌におけるCD47を含めた網羅的ながん免疫自然微小環境の検討を組織マイクロアレイの作成、自動免疫セルカウント、解析を行い学会発表を行ってきた。 今回はさらに腎細胞癌における自然免疫環境の検討も行い、組織マイクロアレイの作成、自動免疫セルカウント、解析、次世代シークエンス解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
膀胱癌におけるCD47の発現と予後や治療効果との関連について解明することを当初検討していたが、膀胱癌においては強い関連は見られなかった。そこで膀胱癌における網羅的な自然免疫環境の解析や腎細胞癌における自然免疫環境の研究に関する検討を行い癌免疫微小環境の解明を続けている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで得られた実験結果や解析を用いて学会発表や論文作成を行う予定である。
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Causes of Carryover |
膀胱癌におけるCD47発現と予後との関連性が低かったためマウスを用いた実験を中止し、次年度以降の研究に持ち越しとしたため次年度使用額が生じた。CD47以外の網羅的ながん免疫微小環境の解明のため免疫染色や自動セルカウントの追加、次世代シーケンスによる遺伝子解析を行い、学会発表や論文作成を行う予定である。
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Research Products
(2 results)