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2022 Fiscal Year Research-status Report

治療抵抗性前立腺癌における癌化-ステロイドシグナルaxisの機構解明

Research Project

Project/Area Number 21K09423
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

小林 泰之  岡山大学, 大学病院, 講師 (50366027)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 那須 保友  岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (20237572) [Withdrawn]
荒木 元朗  岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (90467746)
定平 卓也  岡山大学, 大学病院, 助教 (20733322)
黄 鵬  岡山大学, 中性子医療研究センター, 研究准教授 (00610841)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords遺伝子治療 / 治療抵抗性前立腺癌
Outline of Annual Research Achievements

新規CYP17A1阻害薬の登場により、ホルモン治療抵抗性前立腺癌の治療に大きな変化がもたらされ、副腎由来のアンドロゲンの重要性が再認識された。しかし、一定の成果が得られたものの治療の限界が存在することが明らかとなった。その治療抵抗性の機序はステロイドレセプターを介するものが主体であり、さらなる知見の集積が求められている。我々は近年、癌抑制遺伝子REIC/Dkk-3の発現そのものが癌化を根源的に抑制する機能を有し、特に発癌の過程においてREIC/Dkk-3の発現低下が極めて重要な因子になることに着目してきた。REIC/Dkk-3の発現そのものが生体内において直接的にRasシグナリングを介した発癌を抑制している。一方で、REIC/Dkk-3に結合するタンパク質としてSGTAとTCTX-1を発見し、それらの相互作用が未熟なステロイドレセプター複合体の成熟を制御している可能性を見出している。これらの知見を踏まえ、本申請研究では、治療抵抗性前立腺癌における癌化-ステロイドシグナルaxisの機構の実態を明らかにし、その分子メカニズムに焦点を当てて研究を行い、革新的癌創薬への展開を目指した。令和4年度では、ER(エストロゲンレセプター)に注目した研究をした。ERとダイナミンの相互作用が、どのように核内輸送を制御しているかを検証した。さらに、REIC/Dkk-3tとERの輸送についても検証を重ねている。重要な役割を担っていることを明らかにした。引き続き、去勢抵抗性前立腺癌の治療変革を目指した解析をREIC/Dkk-3を軸に検証していく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ホルモン治療抵抗性の前立腺癌細胞が如何に発生・出現するのかを、REIC/Dkk-3とER、さらにダイナミンの発現を踏まえ、それらの相互作用の観点から解析を行なった。具体的には、まず、これら細胞内輸送keyタンパク質の発現状態および結合状態が、それぞれのステロイドシグナルの制御機構およびRas活性化の制御機構にどのように影響するか、その分子メカニズムをin vitro細胞実験系で解析を行なっている。さらに、REIC/Dkk-3がステロイドシグナルおよびOncogenic Rasレベルにおよぼす影響を、それぞれの機能ドメインにフォーカスしてin vitro実験系で解析しているところである。

Strategy for Future Research Activity

ヒトホルモン療法抵抗性前立腺癌細胞PC3においてSGTAとREIC/Dkk-3がglucocorticoid receptor (GR) の細胞質輸送を阻害する作用があること見出している。REIC/Dkk-3は、ARだけでなくGRの細胞内輸送およびシグナル伝達に重要な役割を担っている可能性があり、治療抵抗性前立腺癌における癌化-ステロイドシグナルaxisの機構の実態を明らかにすることが十分に可能であることを示唆していると考えられる。次年度以降は、令和4年度と同様に、ERに着目した研究をさらに進めていく予定である。それぞれのステロイドレセプターとREIC/Dkk-3の相互作用を解析していく予定であり、ダイナミンの発現も加味し、核内輸送とホルモン治療の不応化の機序を解明していきたい。

Causes of Carryover

昨年度に引き続き、治療抵抗性前立腺癌における癌化-ステロイドシグナルaxisの機構の実態を重要視して研究を推進している。結果、分子生物学的な解析用試薬の購入分について、予定と比べて未使用額が生じたものである。今年度の未使用額は令和5年度分にあてがい、引き続き、REIC/Dkk-3がステロイドシグナルおよびOncogenic Rasレベルにおよぼす影響を、それぞれの機能ドメインにフォーカスして解析に利用することにより、臨床応用の可能性に沿った形で研究目的の達成を目指す計画である。

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Published: 2023-12-25  

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