2023 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト胚発育動態と細胞内外の電解質の時間的・空間的変化との関連
Project/Area Number |
21K09439
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
熊澤 由紀代 秋田大学, 医学部附属病院, 准教授 (70400504)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤嶋 明子 秋田大学, 医学部附属病院, 助教 (00866460)
寺田 幸弘 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (10260431)
高橋 和政 秋田大学, 医学部附属病院, 技術系スタッフ (60791910)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 胚盤胞 / Naインジケーター / Kインジケーター / Na/K ATPase / サブユニット |
Outline of Annual Research Achievements |
当施設ではこれまでに1波長性のNa/Kインジケーターを用いて、Na/Kの胚盤胞における動態を明らかにした。ただし1波長性のインジケーターでは、インジケーター濃度分布が観察結果に影響を及ぼす可能性があり、2波長性のインジケーターを用い、インジケーターの分布の均一性に影響されないより精密なNa/Kの動態の観測を試みた。結果として2波長性インジケーターの使用でより客観性をもった電解質動態解析が可能となり当該年度の日本産科婦人科学会および日本生殖医学会で報告した。 また、Na/K移動で重要な役割をするNa/K ATPaseについて、その分子については殆ど知見がない、そこで構成するサブユニットα・βにつきそのアイソフォームについてq-RT-PCRを用いて解析し、α1およびβ3が有意に多く発現し、また免疫染色によりそれらが胞胚腔内壁に集中して発現いることを確認し論文発表を行い国際誌であるHuman Reproductionに当該年度に掲載された。 なお上述の2波長性インジケータにおけるNa+のさらなる経時的解析により、マウス胚盤胞の栄養外胚葉細胞中のNa+濃度の変化に特徴的なパターンが存在すること、またそれが胚盤胞脱出と関連性があることが見出され、現在論文発表に向けて準備を進めている。
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