2022 Fiscal Year Research-status Report
子宮内炎症の早期診断マーカーの探索および早期治療法の開発
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21K09462
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
築地 謙治 東北大学, 大学病院, 特任講師 (40528155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 昌利 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00451584)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 子宮内炎症 / 早産 / モデルマウス / microRNA / サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は2022年度の計画であった本研究にて作成した子宮内炎症モデルマウス母獣における血中サイトカインの網羅的解析を行った。 これまでの報告ではLPSを用いた早産モデルマウスではLPS投与3時間後にIL-1β、IL-6、TNF-αといった炎症性サイトカインの上昇が報告されているが、我々のモデルにおいて、3時間のみならずさらに詳細に投与後の時間から経時的(1、2、3、6、12時間後)に検討した結果、コントロールと比べ早産が確認できた群においてIL-1β、IL-6の上昇は同様に見られたものの、TNF-αの上昇は確認できなかった。しかし、重要な点は前述のサイトカインの変化は、LPSを同じく投与し早産した群(早産群)と、LPSを投与し早産しなかった群(非早産群)の間では有意差がなかった点である。よって、この変化はLPSを投与したことによる反応にすぎない可能性があり、早産に特異的なマーカーとするのは困難である。これまでの子宮内炎症に起因する早産とサイトカインの関係については様々な報告が有るものの子宮内炎症との相関の有無について一定の結論に至っていないのはこのような結果がみられることが原因と考えられる。コントロールと早産群では有意差は確認できたものの、早産群と非早産群との間でも有意差がなければ臨床を反映した正確なマーカーとは言えない。以上のことからやはりこれまでとは全く異なるマーカーの探索が必要と思われる。次に本研究の主テーマであるmicroRNAの網羅的探索に取り掛かる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本院の動物実験施設の改修工事が行われた関係で、十分なマウスの飼育スペースが確保できず、新たなマウスを購入しての実験は行えなかった。よって今年度実施予定であったmicroRNAの網羅的解析は研究費も含め次年度行うこととする。研究実施計画自体は既に検討しており、次年度で研究全体の実施目標は達成できる見込みである。また、microRNAの網羅的解析に多くの支出が見込まれる。よって、今年度の解析は当研究室で既所持のもので行い次年度に全額回すこととした。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究2年目の2022年度は新たなマウスを用いての研究ができずやや遅れを生じたが、年度末に施設の改修も終了し、実施可能な状況である。今年度の実施目標であった半分のサイトカインの解析はできたので、残りのmicroRNAの網羅的解析には早々に着手する。また、それらの結果を用いて当初の3年目の予定である治療法の開発まで遂行する計画である。
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Causes of Carryover |
当初解析予定であったmicroRNAの解析が、新たな動物実験を実施できなかったため解析できず、その分次年度に繰り越しとさせていただく。本研究において最も費用が掛かるのがこの網羅的解析であるため最終年度となる次年度へと初年度分も含め繰り越させていただく。
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