2021 Fiscal Year Research-status Report
Application of combined lipid bubble ultrasound and anticancer drugs to chemoradiotherapy in the treatment of cervical cancers
Project/Area Number |
21K09465
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Bokutoh Hospital |
Principal Investigator |
松本 陽子 東京都立墨東病院(臨床研究支援室臨床研究部), 産婦人科, 非常勤医師 (10466758)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | DDS / リピッドバブル / 婦人科がん |
Outline of Annual Research Achievements |
婦人科がん、特に超音波装置によって病変部を描出可能な子宮頸癌、子宮体癌に対する新たな治療戦略の開発として本研究は子宮頸癌および子宮体癌の細胞株をマウスに皮下移植したモデルを用いて研究を行った。子宮頸癌においては、BUS-DDS技術を抗がん剤に併用した場合、これまで判明していたCDDPの抗腫瘍効果増強だけでなく、DDS薬であるPEG化リポソーマルドキソルビシン(PLD)でも同様に抗腫瘍効果の増強を示すことがわかった。この抗腫瘍効果増強は、10分の1の濃度でもBUS-DDSを併用すれば同等の効果に匹敵するほどであった。 また、BUS-DDSの副作用についても検証を行った。抗腫瘍効果増強が、抗がん剤の代表的な副作用である骨髄抑制を増加させないかについて、マウスの血液検査を行って調べたところ、骨髄抑制増強を認めなかった。さらに、超音波が当たり抗がん剤が多く作用する可能性がある局所(小腸、直腸、卵巣)での組織障害の有無を組織学的に検討したところ、明らかな組織障害を認めなかった。ここまでの研究成果は論文で発表した。Yamaguchi, K. Matsumoto, Y., et al., Enhanced antitumor activity of combined lipid bubble ultrasound and anticancer drugs in gynecological cervical cancers. Cancer Sci, 2021
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度に、in vivoで実際にBUS-DDSが抗がん剤の効果を10倍量の投与と同等に高めることを示した。 進行子宮頸がんに対する放射線同時化学療法では、通常の化学療法に比べて投与する抗がん剤が少ないが、BUS-DDSなら少量の抗がん剤でも放射線治療の増感剤として以上に抗腫瘍効果を高められる可能性がある。当初、初年度より放射線同時化学療法に対するBUS-DDSのin vivo実験を進める予定としていた。 しかし、初年度にこれまでの成果を論文にまとめた際、血管透過性向上による抗腫瘍効果という本技術の理論を実証することを優先するべきだと判断した。そこで、生体内共焦点顕微鏡でのビデオレート撮影を用いて実際に超音波照射により薬剤が腫瘍組織に取り込まれる様子を検証することにした。まずは蛍光色素でもある抗がん剤のPEG化リポソーマルドキソルビシン(PLD)が腫瘍内に蓄積する量が、BUS-DDS下投与では通常の投与にくらべて格段に増加していることを示し、BUS-DDS技術の理論を実証する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はまず、PEG化リポソーマルドキソルビシン(PLD)を用いて生体内共焦点顕微鏡でのビデオレート撮影を行い、実際に超音波照射により薬剤が腫瘍組織に取り込まれる様子を検証する。次に、本課題の目標でもある、進行子宮頸がんに対する放射線同時化学療法へのBUS-DDSの応用と、子宮体部原発で癌腫以外の重要な悪性腫瘍である子宮肉腫を治療標的とした研究について進める予定である。
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Causes of Carryover |
研究を進める内容について、順番を変更したこと、また研究の進捗にやや遅れが見られていることが要因の一つ目である。要因の二つ目としては、コロナ禍が長期化し、学会がすべてオンラインになったことにより、学会出張のための旅費に計上していた研究費が縮小されたことも大きい。旅費に計上していた予算が不要となった分、次年度に予定している共焦点顕微鏡を用いたビデオレート撮影を行う時間や実験回数を増やし、マウスや試薬、データ保存用の外付けHD等の器材購入を予定している。
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Research Products
(3 results)