2022 Fiscal Year Research-status Report
Application of combined lipid bubble ultrasound and anticancer drugs to chemoradiotherapy in the treatment of cervical cancers
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21K09465
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Research Institution | TOKYO METROPOLITAN BOKUTOH HOSPITAL |
Principal Investigator |
松本 陽子 地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立墨東病院(臨床研究支援室臨床研究部), 産婦人科, 非常勤 (10466758)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 婦人科癌 / リピッドバブル / DDS-US |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度にこれまでの成果を論文にまとめた際、血管透過性向上による抗腫瘍効果という本技術の理論を実証する必要があると判断した。そこで、生体内共焦点顕微鏡でのビデオレート撮影を用いて実際に超音波照射により薬剤が腫瘍組織に取り込まれる様子を検証することにした。蛍光色素でもある抗がん剤のPEG化リポソーマルドキソルビシン(PLD)が腫瘍内に蓄積する量が、BUS-DDS下投与では通常の投与にくらべて格段に増加していることをリアルタイムで経時変化を追う撮影に成功した。通常の血管投与と比較し、BUS-DDS技術を用いた場合、腫瘍組織への蓄積は60分後には2倍となり、その差は時間経過を追う毎に開いていくことを示すことが出来た。この結果は、BUS-DDS技術がどのように抗腫瘍効果を増強させるのかという点における仮説を裏付ける結果である。このデータは現在投稿準備中である。 また同時に、MVAシステムを用いた吸引による子宮内膜組織診の有用性に関する研究も取り組んだ。MVAによる子宮内膜組織診は、従来の金属キューレットによる組織診採取より標本分量および標本の質が高く、手術室で麻酔下により行う子宮内膜全面掻爬術で得られる子宮内膜組織と同等であることが示された。この結果は論文で発表した。Saito E, Matsumoto Y, Nitta S, et al. Manual vacuum aspiration (women's MVA) for endometrial biopsy for patients with suspected endometrial malignancies. J Obstet Gynaecol Res. 2022.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
子宮頸癌、子宮体癌の局所モデル作成が難渋している点および、皮下移植マウスに対して放射線治療モデルの作成に適切な条件の決定に関して充分な進捗がないことが原因である。
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Strategy for Future Research Activity |
婦人科癌に対するリピッドバブルを用いたDDS-US技術の応用について、放射線治療との組み合わせだけではなく複数の薬剤(冊細胞性小分子薬剤とDDS薬剤とのコンビネーションなど)による集積の違いや、より適切な超音波使用条件などを解明することを目指している。また同時に、子宮鏡を用いて子宮内膜の悪性診断を簡便にかつ適切に判断する所見についての研究も行うことを予定している。
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Causes of Carryover |
本年度に投稿を予定していた論文の準備が遅れたため、その文の予算を来年度に持ち越すこととした。また、実験の進捗の遅れに伴いマウス購入や試薬の購入が予定より減じたため。
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