2022 Fiscal Year Research-status Report
Analyses of carcinogenesis in dedifferentiated endometrial carcinoma by using organoid and whole genome sequencing.
Project/Area Number |
21K09472
|
Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
中山 健太郎 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 准教授 (70346401)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 子宮体癌 / 脱分化癌 / オルガノイド |
Outline of Annual Research Achievements |
17例の脱分化癌症例を解析したところ、3例(18%)がまたMSI-Hを呈しており、脱分化部分では9例(53%)がPD-L1を発現し、CD-8陽性のtumor-infiltrating lymphocyteの存在と有意に相関していた(p=0.026)。一方、高分化部分ではPD-L1を認めなかった。またミスマッチ修復欠損(MMRd: MMR deficiency)はPD-L1発現と有意に関連しており(p=0.026)、脱分化癌、中でも脱分化部分は免疫チェックポイント阻害薬の良いターゲットになり得ることが示唆された。 また、脱分化癌18例とG1/G2類内膜癌273例、G3類内膜癌41例、癌肉腫34例、その他の組織型の子宮体癌49例(漿液性癌30例、明細胞癌10例、粘液性癌8例、扁平上皮癌1例)における無増悪生存期間(PFS: Progression-Free Survival)と全生存期間(OS)を解析したところ、脱分化癌の10年PFSは40%程度、10年OSは30%程度であり、G1/G2類内膜癌、G3類内膜癌、その他の組織型と比較して有意に予後不良であった(未unpublished data、投稿準備中)。また癌肉腫と比較しても有意差はないものの、予後不良な傾向を示した。 さらに、子宮体部脱分化癌3症例で高分化癌部分と脱分化癌部分の全エクソン解析の結果、脱分化癌の部分で高度に遺伝子変異が蓄積しており、免疫チェックポイント阻害剤が有効である可能性が示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究は概ね順調に進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
脱分化癌部分の全エクソン解析の結果、脱分化癌の部分で高度に遺伝子変異が蓄積しており、免疫チェックポイント阻害剤が有効である可能性が示唆された。このデータを基に論文化を進めている。
|
Research Products
(7 results)
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] 卵巣低異型度漿液性癌の包括的解析と新たな治療戦略2022
Author(s)
卵巣低異型度漿液性癌の包括的解析と新たな治療戦略 中山健太郎, 石川雅子, 山下瞳, 石橋朋佳, 佐藤誠也, 菅野晃輔, 島田愛里香,中川恭子, スルタナラジア, プジャデイ, 京哲.
Organizer
第36回 日本臨床細胞学会中国四国連合総会