2022 Fiscal Year Research-status Report
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21K09482
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Research Institution | Miyagi Prefectural Hospital Organization Miyagi Cancer Center |
Principal Investigator |
山田 秀和 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん薬物療法研究部, 特任研究員 (10254012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田沼 延公 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん薬物療法研究部, 部長 (40333645)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 卵巣がん / 代謝 / 標的治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
卵巣がんの代謝特性を解明し、新規治療標的として開発することを目的として研究を行った。前年度に行ったゲノム上の全ての代謝遺伝子(代謝酵素だけでなく、関連が深い分子も含む)を対象としたゲノム編集スクリーニングの結果について、令和4年度においては、インフォマティクス手法を用いた結果解釈や、個別ノックアウト・ノックダウンによるvalidation作業を行った。 STRINGデータベースを活用したpathwayエンリッチメント解析により、ヒット遺伝子のカテゴリー分けを行った。その結果、得られた遺伝子には、解糖系・ミトコンドリア呼吸鎖複合体といった、中心エネルギー代謝経路の構成因子が多いことが分かった。新規性の観点から、それら以外のヒット遺伝子について、さらに解析を進めることにした。具体的には、鉄硫黄クラスター生合成システムの構成因子群に着目し、特にFDX2遺伝子を中心に検討を行った。 FDX2タンパクに対するいくつかの市販抗体について性能評価を行ったが、それらは、ウエスタンブロッティング等で使用するのには力価・特異性が不十分であることが分かった。そこで、より高性能の抗体を得るべく、合成ペプチドを抗原としたウサギポリクロ―ナル抗体の作製を行った。抗原ペプチドに対して高い反応性を示す抗血清が得られ、さらにアフィニティ精製による特異性・力価の向上を図った。 Validation作業では、鉄硫黄クラスター生合成経路の複数因子が、卵巣がん細胞の増殖に必須であることが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
詳細なメカニズム解析に必要な特異抗体が準備でき、さらにスクリーニング結果の検証作業もほぼ計画にそって進んだことから、上記評価とする。
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Strategy for Future Research Activity |
計画にそって検証をすすめるとともに、ヒット遺伝子の遺伝子改変マウス等も活用して研究を展開していく。
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Causes of Carryover |
・消耗品費が当初想定よりも僅かに少なくすんだため ・次年度の消耗品費に上積みし、より迅速な計画進捗をねらう。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] NAD dependence of small-cell lung and prostate cancers2022
Author(s)
Nobuhiro Tanuma, Shuko Miya-hara, Miyuki Nomura, Tomoyoshi Soga, Shusuke Akamatsu, Mami Morita, Yoji Yamashita, Hiroshi Shima, Hidekazu Yamada, Taku Sato,
Organizer
第81回 日本癌学会学術総会
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