2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21K09486
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
島田 宗昭 東北大学, 未来型医療創成センター, 教授 (40362892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳永 英樹 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (30595559)
重田 昌吾 東北大学, 大学病院, 講師 (90842633)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 卵巣粘液性癌 / 婦人科難治性希少がん / メタボローム解析 / 多層的オミックス解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞代謝の変化はがんの特徴であり、メタボローム解析は個人の現在の表現型を反映することから、ゲノム解析を進めつつ、メタボローム解析を含む多層的オミックス解析により本研究の対象疾患である進行・再発卵巣粘液性癌をはじめとする難治性婦人科がんに対する新規治療標的の開発、治療効果・予後予測などの予測医療をより実現化するためにメタボローム解析を中心に本研究を展開した。Biocrates MxP(R) Quant 500 kit (Biocrates Life Science AG, Innsbruck, Austria)を用いて血漿メタボローム解析を行い、628代謝物の突合解析を行った。 東北大学クリニカルバイオバンクに保管している婦人科悪性腫瘍の血液検体(血漿)(卵巣癌:372検体、子宮体癌:229検体、子宮頸癌:207検体)を用いたメタボローム解析情報と東北メディカル・メガバンクに保管されている一般住民コホートのメタボローム解析情報を用いて代謝物プロファイリングの突合解析を行った。いずれの婦人科がんにおいても、一般住民コホートに比して血漿中のアミノ酸やリン脂質をはじめとする代謝物に有意な増加または低下が認められ、治療効果と関連する複数の代謝物が変動することが確認された1-3)。癌種間での比較検討により、癌種に特徴的な代謝物の変化が認められ、一部の代謝物では予後や再発との関連性も示唆され、予測医療への応用が期待される。 このような解析を踏まえて、予後不良な組織亜型である粘液性癌や明細胞癌に着眼した統合解析を進めつつ、組織メタボローム解析、血漿・組織プロテオーム解析も並行して行い、多層的オミックス解析を取り纏め、新規バイオマーカー・治療標的候補を同定している。
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[Presentation] 子宮体癌における血漿メタボローム解析による新規バイオマーカーの探索2023
Author(s)
萩原達也,島田宗昭, 菱沼英史, 李 賓, 橋本栄文, 栃木実佳子, 遠藤 俊, 清水孝規, 湊 純子, 渋谷祐介, 橋本千明, 石橋ますみ, 重田昌吾, 徳永英樹, 八重樫伸生
Organizer
第65回日本婦人科腫瘍学会 高得点演題
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