2022 Fiscal Year Annual Research Report
子宮体がんにおける癌・精巣抗原CT45の役割解明とその制御
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21K09520
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
松村 友美子 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 研究職員 (90594911)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 婦人科癌 / 癌精巣抗原 / 腫瘍免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト子宮体がんにおける癌・精巣抗原CT45の機能及び役割を解明する目的に、本年度は以下の研究を遂行して結果を得た。 1)九州大学における臨床研究(観察)の承認を取得し、子宮体がん患者の検体の解析を開始した。手術症例の80検体について病理診断により組織型、進行期を分類し、組織をシングルセルにして、フローサイトメトリーによりCT45、PD-L1の発現解析、また三次元培養による機能解析、シングルセル解析のための準備をした。子宮体がんの病期進行に相関してCT45陽性かつPD-L1陽性の分画が増加していることがわかった。 2)患者血液からHLA判定をし、作製したMHC class II tetramer2種, MHC class I pentamer1種を用いて、CT45に特異性を持つT細胞の存在を解析した。合わせてPD-1等免疫制御性を有する分子との関連を調べた。進行したがん組織中には、PD-1、CTLA-4, Foxp3陽性の抑制性を持つT細胞が多く確認され、またその中にCT45に特異的なT細胞が存在することがわかった。 3)オープンアクセスのThe Cancer Genome Atlas(TCGA)における子宮体がんデータについて、CT45遺伝子およびタンパクの発現と、病期の進行度、生存曲線、遺伝子変異、他の遺伝子との相関、関連するシグナル因子等の解析をした。悪性度に相関してCT45の発現が高いこと、またそれに伴うその他因子の変化を確認することができた。 これにより、CT45発現と子宮体がんの進行度との相関性を解析し、臨床的意義を検討することができた。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Tumor-derived ARHGAP35 mutations enhance the Gα13-Rho signaling axis in human endometrial cancer2023
Author(s)
Yagi H, Onoyama I, Asanoma K, Kawakami M, Maenohara S, Kodama K, Matsumura Y, Hamada N, Hori E, Hachisuga K, Yasunaga M, Ohgami T, Okugawa K, Yahata H, Kato K.
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Journal Title
Cancer Gene Therapy
Volume: 30
Pages: 313-323
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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