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2023 Fiscal Year Research-status Report

遺伝子改変マウスを用いたニューロエストロゲンが摂食行動に与える影響

Research Project

Project/Area Number 21K09527
Research InstitutionFujita Health University

Principal Investigator

西尾 永司  藤田医科大学, 医学部, 教授 (80367705)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 原田 信広  藤田医科大学, 医学部, 教授 (00189705)
熊本 海生航  藤田医科大学, 病態モデル先端医学研究センター, 講師 (10469322)
本田 伸一郎  福岡大学, 薬学部, 教授 (40257639)
林 孝典  藤田医科大学, 医学部, 講師 (40724315)
下野 洋平  藤田医科大学, 医学部, 教授 (90594630)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Keywordsエストロゲン / ニューロエストロゲン / 食欲
Outline of Annual Research Achievements

エストロゲンには様々な生理作用があり,食欲抑制はその中の1つである。近年,神経細胞内で生合成されるエストロゲン(ニューロエストロゲン)が様々な生理作用を持っていることが明らかになってきた。しかし,このニューロエストロゲンと食欲の関係は不明である。ニューロエストロゲンの食欲に対する作用を明らかにするため,卵巣切除したマウス(OVX)を作製して卵巣から分泌されるエストロゲンの影響を排除し,食欲とニューロエストロゲンの関係について検討した。
その結果、OVXでは視床下部でのアロマターゼ発現量が増加し,食餌量は低下した。一方でOVXにアロマターゼ阻害薬(レトロゾール)を投与すると食餌量は増加した。この時,視床下部での食欲抑制ペプチドPOMCの減少,食欲亢進ペプチドNpyの増加が観察された。さらに,アロマターゼを発現させたマウス由来視床下部神経細胞N38(TG)を用い,in vitroでエストロゲン,テストステロンを加えて検討した結果,N38(TG)によって合成されたエストロゲンによりPOMCの受容体であるMC4Rや,レプチン受容体が増加した。
これまでの検討から,卵巣から分泌されるエストロゲンではなく,ニューロエストロゲンによって食欲がコントロールされている可能性を示すことが出来た。現在,この食欲抑制効果がどのような機構で得られるかをより精査するため,脳の凍結切片を使って神経内アロマターゼの発現部位と影響を受ける部位を特定する試みを行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

モデル動物の作成に時間がかかった事やコロナ下でマウス受精卵の凍結保存などに時間がとられたことで,実験スケジュールの変更を余儀なくされた。現在,多くの研究成果が得られたため論文投稿準備中である

Strategy for Future Research Activity

ニューロエストロゲンのはたらきが遺伝的/非遺伝的作用にいずれであるかを詳細に解明する。
各種食欲調節因子の発現が,エストロゲンの作用が遺伝的・非遺伝的経路のいずれに依存するかを,各種モデルマウスから単離した初代培養株とマウス由来視床下部神経細胞株を用いて検討を行う。
ニューロエストロゲンの非遺伝的作用は細胞膜局在型エストロゲン受容体(mER)と小胞体に局在するGPR30を介した細胞内シグナルに依存している。そこで,各受容体に特異的なアゴニスト/アンタゴニストおよびエストロゲンを神経細胞株に作用させ,食欲調節因子の発現量を比較解析する。

Causes of Carryover

コロナ下で実験計画に遅れが生じたことが原因により,研究計画の大幅な変更が必要になった。2024年度には計画を遂行する予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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