2021 Fiscal Year Research-status Report
The efficacy of novel ovarian cancer treatment targeting SIRT1
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21K09538
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
浅香 亮一 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 助教 (00623688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 元紀 信州大学, 医学部附属病院, 助教(診療) (10816432)
塩沢 丹里 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (20235493)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | SIRT1 / 卵巣癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
SIRT1を標的とした化学療法としての臨床応用を目指し、選択的SIRT1阻害薬であるEX527を卵巣癌細胞株に添加し、抗腫瘍能の有無を検討した。まず、SIRT1のタンパク発現をウエスタンブロットで当科所有の卵巣癌細胞株で確認した。その中で比較的高発現の株であるA2780CDDPと、比較的低発現のES2を使用した。 EX527を最大0から10uMまでの濃度勾配で投与した結果、いずれの細胞株でも最大の10uMで抗腫瘍効果が認められなかった。先行研究ではSIRT1をsiRNAでノックダウンした際に増殖能の低下がみられたため、効果がでなかったことに対して、原因を検討している。 また、卵巣癌臨床検体からのオルガノイド作成の前段階として、マウス子宮からの子宮内膜のオルガノイド作成の予備実験を行った。10週齢のマウスの子宮を摘出し、子宮内膜上皮細胞を分離したのち、マトリゲル内でのオルガノイド作成を試みているが、細胞の分離には成功したが、オルガノイドの作成には現時点では成功していない。間質細胞の混入などが現時点で解決すべき問題となっている。また、卵巣癌の臨床検体採取、培養の実験計画について当院倫理委員会の承認が得られたため、臨床検体でのオルガノイド作成および2次元での初代培養も同時に行っている。現時点ではまだオルガノイドの完成には至っていない。 患者由来の細胞をマウスに移植する計画については、サンプルの採取にまだ至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
先行研究ではSIRT1のsiRNAにより、増殖能の低下を認めていたため、選択的SIRT1阻害薬での抗腫瘍効果を期待したが、実際にはかなりの高濃度でも抗腫瘍効果が認められなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
子宮体癌に対する先行研究では1uMで抗腫瘍効果を認めていたため、この濃度で抗腫瘍効果を検討したが、癌種が異なるため、濃度の再検討と、SIRT1の発現量が子宮体癌と卵巣癌で異なる可能性が考えられたため、子宮体癌細胞株と並行して再度実験を計画している。
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