2021 Fiscal Year Research-status Report
超高齢化社会における転倒リスク評価のための重力認知機能パラメータ開発
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21K09557
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
堤 剛 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (90302851)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 耳石眼反射 / 重力認知 / 頸眼反射 / 平衡障害 / リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
静的前庭動眼反射を補償する静的頸眼反射の存在を前額断面で世界で初めて直接計測により証明し、現在論文化を進めている。また、矢状断面での計測・証明にも現在着手している。 今後の研究の新たなプラットフォームとしてVRゴーグルを利用した一般の眼球運動記録システムとして商品化の構成を行い、協力企業より医療機器としての登録申請を行った。また、データ共有のためのサーバーのセットアップを行った。さらに、このシステムを拡張することで三次元眼球運動解析システムを構築した。このシステムを用いて、まず回転後眼振の解析を行い、動的眼振以外に静的な眼球回旋がオーバーラップしていることを発見した。比較対象として温度刺激検査でも同様の解析を行い、同様に静的眼球回旋があることを観察した。種々の条件負荷を行いそのメカニズムの解明を進めている。これにより、前庭障害時の「ふらつき」の定量評価が可能となる。 また、日常生活における複雑な加速度刺激系を模したコリオリ刺激負荷により生じるコリオリ力による眼球運動変化の観察にも予備実験で成功した。その定量計測を行うための刺激系のセットアップに着手している。 日常生活における視覚外乱の負荷についても、unityを介した本システムへの搭載をセットアップし、現在種々の視覚刺激によるvectionの誘導と眼球運動変化計測のトライアルを行っている。 さらに、本システムを利用した前庭リハビリテーションメニューも作成し、健常者における検証を進めている。 動物実験においては、Pendred症候群モデルマウスのホモ/ヘテロを用いて静的前庭動眼反射を含む前庭機能計測と行動解析、さらに形態学的解析を行い、前庭障害のメカニズムの解析モデルを構築して現在論文化を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の感染拡大のため実験の制限を受け、実症例を利用したデータ収集と解析は現在停止している。そのため主に健常者を対象としたシステムの構築を先行して行っている。これにより、プラットフォームとしての臨床機器のセットアップ、前庭リハビリテーションシステムのセットアップ、基礎研究としての回転刺激負荷、コリオリ刺激負荷、視覚外乱負荷のシステム構築が進み、COVID-19の終息とともに実症例データ収集・解析がすぐに進められるようになっている。 ヒトを対象とした実験機器の一部について、世界的な半導体の供給不足から長期納品待ちの状態となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
・プラットフォームとしてのVRゴーグルを利用した眼球運動検査システムの製品化と普及 ・前庭リハビリテーションシステムの構築と実症例でのトライアル ・日常生活を模した回転刺激やコリオリ刺激、視覚外乱を負荷した際の健常者における三次元眼球運動変化と重力認知障害のモデルを構築し、実症例でのデータ収集と解析を開始する。 ・Pendred症候群モデルマウスにおける前庭障害モデルを確立し、さらに内耳有毛細胞障害モデルマウスと加齢性内耳障害モデルマウスにおける前庭障害モデルの解析を進める。
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Causes of Carryover |
ヒトを対象とした一部の実験機器について、世界的な半導体の供給不足から長期納品待ちの状態となっている。現在供給再開待ちの状態である。また、COVID-19感染拡大により実症例でのデータ検証を控えていたが、これも次年度より再開予定である。
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Research Products
(15 results)