2021 Fiscal Year Research-status Report
Cancer Microenviroment Immune Response in Patients with Imunochekpoint Inhibitopr
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21K09564
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
西野 宏 自治医科大学, 医学部, 教授 (50245057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長友 孝文 自治医科大学, 医学部, 助教 (40741723)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | CD39 / Foxp3 / CD44 |
Outline of Annual Research Achievements |
手術切除検体(舌癌、喉頭癌、咽頭癌、上顎洞癌)より癌組織を採取し癌組織に浸潤したリンパ球を分離した。フローサイトを用いてリンパ球の表面抗原を確認した。手術検体から分離したがん細胞中には一定数のCD44vrichALDH1A1rich細胞が含まれている。先行研究ではこのCD44vrichALDH1A1rich細胞ががん幹細胞の可能性が示されている。このがん幹細胞の大部分は放射線治療および抗がん薬治療に抵抗性を示す静止期の細胞周期であった。治療による変性が乏しいがん幹細胞は抗原提示が低く、がん免疫担当細胞から逃避可能となっている。 次にこのCD44vrichALDH1A1rich細胞を多く含むがん組織微小環境のがん免疫について検討した。このがん微小環境に浸潤したリンパ球の多くががん細胞を攻撃した形跡があった。その理由は多くのリンパ球がCD39richの活性化されたリンパ球であったからである。そのリンパ球はCD4+CD25+FoxP3+の免疫抑制系のリンパ球であり、がん細胞を攻撃し疲弊したリンパ球であることがわかった。同時に採取した患者の末梢血中と手術切除検体のがん組織に浸潤したリンパ球のTregについて検討した。患者末梢血 におけるCD4+CD25+FoxP3+細胞の割合は11.8%(1.8~31.5%)であった。興味あることに20%以上と5%未満の2つのグループに二極化された。がん組織中に浸潤したリンパ球ではCD4+CD25+FoxP3+リンパ球が平均18.2%であった。がん幹細胞を多く含むがん微小環境においても免疫担当細胞が活発に働いている可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症拡大により病院として手術制限が多々行われた。そのため検体採取が可能な手術件数が著しく少ななった。そのため検体採取が著しく減少し研究遂行が著しく停滞した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究遂行は著しく怒れているが、研究手技は確立されている。手術実施が正常に戻れば試料採取は可能である。2021年度の実施予定の研究を2022年度に一部ずらして行う。
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Causes of Carryover |
今年度はCOVID-19感染蔓延のため、診療制限を生じた。予定より研究に使用する手術検体数が著明に減少した。使用する研究試薬の購入が減少した。次年度に研究試薬の購入を行う見込みである。
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