2023 Fiscal Year Research-status Report
Cancer Microenviroment Immune Response in Patients with Imunochekpoint Inhibitopr
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21K09564
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
西野 宏 自治医科大学, 医学部, 教授 (50245057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長友 孝文 自治医科大学, 医学部, 助教 (40741723) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | CD4 / CD25 / FoxP3 / CD152 |
Outline of Annual Research Achievements |
手術切除検体(舌癌、喉頭癌、咽頭癌、上顎洞癌)より癌組織を採取し癌組織に浸潤したリンパ球を分離した。フローサイトを用いてリンパ球の表面抗原を確認 した。手術検体から分離したがん細胞中には一定数のCD44vrichALDH1A1rich細胞が含まれている。先行研究ではこのCD44vrichALDH1A1rich細胞ががん幹細胞様の生物学活性を示す可能性が示されている。次にこのCD44vrichALDH1A1rich細胞を多く含むがん組織微小環境のがん免疫について検討した。このがん微小環境に浸潤したリンパ球の多くががん細胞を攻撃した形跡があった。その理由は多くのリンパ球がCD39richの活性化されたリンパ球であったからである。そのリンパ球はCD4richCD25richFoxP3richの免疫抑制系のリンパ球であり、がん細胞を攻撃し疲弊したリンパ球であることがわかった。これらのリンパ球のCD152(CTLA4)の発現を確認した。するとこのグループのリンパ球にはCD152richとCD152poorの二つのグループが存在した。実際の患者に抗CD152抗体(Pembrolizumab)を投与した結果、CD152richのリンパ球浸潤の割合が高かった患者グループの中においてPembrolizumabを投与後癌組織が急速に増大し治療効果としてProgressive Disease(PD)を示した特異な患者が存在した。Pembrolizumabの効果が期待できるところであるが、逆にPDを示した特異な現象であった。癌組織中に存在するCD4richCD25richFoxP3richCD152rich細胞の意義をよく検討する必要があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
手術件数の減少により、試料採取対象症例の減少を認めた。予定した解析症例数より少ないが、以下の点まで解析が可能であた。癌組織中にはCD39richCD4richCD25richFoxP3richの免疫抑制系のリンパ球が存在し、がん細胞を攻撃し疲弊したリンパ球であることがわかった。このグループのリンパ球にはCD152richとCD152poorの二つのグループが存在した。実際の患者に抗CD152抗体(Pembrolizumab)を投与した結果、CD152richのリンパ球浸潤の割合が高かった患者グループの中においてPembrolizumabを投与後癌組織が急速に増大し治療効果としてProgressive Disease(PD)を示した特異な患者が存在した。Pembrolizumabの効果が期待できるところであるが、逆にPDを示した。癌組織中に存在するCD4richCD25richFoxP3richCD152rich細胞の意義をよく検討する必要があると考えられた。今後症例数を追加し更なる解析を進める。
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Strategy for Future Research Activity |
CD39richCD4richCD25richFoxP3richCD152richの免疫抑制系のリンパ球はがん細胞を攻撃し疲弊しきったリンパ球であると想定している。このグループの実際の患者に抗CD152抗体(Pembrolizumab)を投与した結果、一部の患者にPembrolizumabを投与後に癌組織が急速に増大し治療効果としてProgressive Disease(PD)を示した特異な患者が存在した。Pembrolizumabの効果が期待できるところであるが、逆にPDを示した。癌組織中に存在するCD4richCD25richFoxP3richCD152rich細胞の意義をよく検討する必要があると考えられた。今後症例数を追加し更なる解析を進める。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染蔓延の影響により手術件数が減少した。そのため研究試料を採取できなかった結果、試薬等の消費が少なかった。そのため次年度使用額が発生した。コロナウイルス感染が落ち着いたため手術が通常に近く行われる見込みであるので、研究試料を用いた解析ができる。
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[Presentation] 下咽頭癌肺転移に対してSBRTを行い、アブスコパル効果により非照射病変の消退を得た1例2023
Author(s)
遠藤雅士 , 高橋聡 , 福田友紀子 , 岡田光平 , 小川一成 , 中村道子 , 川原正寛 , 赤羽佳子 , 西野宏 , 佐多将史 , 白井克幸
Organizer
日本頭頸部癌学会
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