2023 Fiscal Year Research-status Report
Verification of the effect of elezanumab on olfactory mucosa and olfactory nerve axon regeneration
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21K09591
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
森 恵莉 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (20408446)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上羽 瑠美 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (10597131)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 嗅神経細胞 / 軸索損傷 / 再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
嗅覚障害は人口の約20%が罹患していると言われているが、その治療は限られている。抗RGMa抗体のelezanumabは、頸椎 外傷後や視神経脊椎炎・脳梗塞における神経症状の治療において、神経軸索再生および運動機能の回復促進効果があることが報告されている。嗅覚障害の病態として神経軸索損傷があるが、elezanumabの効果は未検証であり、elezanumabの嗅覚障害に対する効果が検証されれば、嗅覚障害の治療法の一つとして期待できる。また、嗅神経再生が必要な他の病態(外傷、熱傷、化学性粘膜損傷、上気道炎後嗅覚障害)に対しても、新規治療薬としての可能性が広がる。 嗅神経細胞は再生能を有し、障害・脱落後にも再生するが、本研究課題は、神経修復効果や軸索再生効果のあるelezanumabに着目し,嗅覚障害モデルマウスの嗅覚回復のための治療法の開発の基盤として研究を展開する。2023年度には、elezanumabを入手し、まずはメチマゾールによる嗅上皮脱落後の嗅上皮再生過程においてelezanumabの効果の有無を検証した。その結果、一部の嗅上皮において再生初期に増殖を助ける可能性が期待された。しかしながら、その効果は限定的であり、現在軸索損傷をきたすモデルの作成を行い、そのモデルに対する効果を検証する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年から2021年にはコロナによって研究が大幅に遅れたが、2022年、2023年にはその遅れを取り戻した。
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Strategy for Future Research Activity |
外傷性嗅覚障害モデルラットを作成しelezanumab投与群と非投与群に分けて嗅上皮の再生を①Day0②Day 14、③Day 21で解析を行う。
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Causes of Carryover |
コロナのために研究が遅れており、次年度には、外傷性モデルを作成してelezanumabの効果を検証するため、マウスとelezanumabの購入にあてがう予定である。
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