2022 Fiscal Year Research-status Report
Genetic polymorphisms and lifestyle related to head and neck cancer development
Project/Area Number |
21K09609
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
比嘉 朋代 琉球大学, 病院, 医員 (40794904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池上 太郎 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00754409)
平川 仁 琉球大学, 病院, 講師 (50437993)
山下 懐 琉球大学, 医学部, 委託非常勤講師 (60569622)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 頭頸部癌 / 遺伝子多型 / 生活習慣 / 頭頸部癌予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
沖縄県では頭頸部癌、頭頸部重複癌が多いことがわかっている。その原因として飲酒、喫煙に関する他府県と異なる風習があることや島嶼環境下における民族特有の発癌因子代謝に関与する遺伝子多型の存在が予測される。欧米とアジア地域では関与する遺伝子多型の頻度が異なり、飲酒、喫煙の解毒に関する遺伝子多型によるリスクは欧米と異なると推定されるが、アジア地域からの報告は少なく欧米でも報告により結果が異なる。これまで研究代表者の施設では、アルコール代謝遺伝子として①Alcohol dehydrogenase 1B(ADH1B)②Aldehyde dehydrogenase 2(ALDH2)、たばこに含まれる有害物質の活性や代謝にかかわる遺伝子として③Cytochrome P450 1A1(CYP1A1)④Glutathion-S-transferase(GST) に着目し、遺伝子多型と交絡因子(生活習慣)を解析した。下咽頭癌ではADH1B *1/*1、ALDH2 *1/*2が、喉頭癌ではGSTM1 nullが有意の予後因子となっていることが判明した。遺伝子多型による影響を調査するためには、充分大きなコントロールが必要となるが先行研究では比較的少なく、癌症例とコントロール症例で飲酒・喫煙習慣に大きな差があるため上記の限定した結論しか得ることができなかった。 そこで本申請では、沖縄バイオバンクサンプル(4000例以上)を用いてコントロール数を大きくし信頼性を高めるとともに、下咽頭癌・喉頭癌に加え、口腔 癌、中咽頭癌の解析を行う。本研究により頭頸部癌、頭頸部重複癌の発生リスクを明らかにし、頭頸部癌予防のデータとして生活指導に活かすことを目的とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
下咽頭癌・喉頭癌に加え、口腔癌、中咽頭癌の解析に向け、症例ごとにデータを分析し、検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
症例ごとのアルコール代謝遺伝子として①Alcohol dehydrogenase 1B(ADH1B)②Aldehyde dehydrogenase 2(ALDH2)、たばこに含まれる有害物質の活性や代謝 にかかわる遺伝子として③Cytochrome P450 1A1(CYP1A1)④Glutathion-S-transferase(GST) に着目し、遺伝子多型と交絡因子(生活習慣)を解析予定 予後因子とも関連あるか予後調査も追加している。
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Causes of Carryover |
症例ごとの検討に時間を要し、遺伝子解析を行う症例をしぼれず、遺伝子多型についての解析がおくれているため、次年度使用額が生じている。本年度で遺伝子多型の調査および解析を行う予定である。
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