2021 Fiscal Year Research-status Report
ヒト多能性幹細胞(iPS細胞)由来内耳オルガノイドの内耳移植による内耳再生研究
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21K09622
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Research Institution | Research Institute, Shiga Medical Center |
Principal Investigator |
藤野 清大 滋賀県立総合病院(研究所), その他部局等, 上席総括研究員 (50359832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 幸司 滋賀県立総合病院(研究所), その他部局等, 嘱託研究員 (20405765)
扇田 秀章 滋賀県立総合病院(研究所), その他部局等, 専門研究員 (20761274)
大西 弘恵 京都大学, 医学研究科, 研究員 (50397634)
田浦 晶子 藍野大学, 医療保健学部, 教授 (70515345)
松本 昌宏 滋賀県立総合病院(研究所), その他部局等, 専門研究員 (80773811)
伊藤 壽一 滋賀県立総合病院(研究所), その他部局等, 特任上席研究員 (90176339)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 内耳 / 再生 / オルガノイド / ロボット手術 / 難聴 / iPS細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ヒト人工多能性幹細胞(ヒトiPS細胞:human induced pluripotent stem cell)から誘導した内耳オルガノイドを難聴モデル動物の内耳(蝸牛)に移植することにより、内耳(蝸牛)を再生させ、難聴が回復するか検討することである。これが実現すれば、将来の内耳再生医療の基礎を作ることになる。本研究では期間中に以下の項目を遂行する。 ①内耳障害モデル動物(難聴モデル動物)作製。②ヒトiPS細胞から内耳オルガノイドへの分化誘導方法確立。③ヒトiPS細胞誘導内耳オルガノイドを内耳の目的の位置に正確・確実に移植するための手術用ロボットを用いる方法の確立。④難聴モデル動物の内耳(蝸牛)にヒトiPS細胞誘導内耳オルガノイドを移植。⑤移植動物の内耳機能(聴覚)を経時的に測定し、その後内耳の組織学的検索を行い、内耳が機能的、組織学的に再生するかどうか確認するこる。 当該年度(令和3年度、2021年度)に実施した研究の成果は以下のごとくである。 上記①の難聴モデル動物に関しては、多少難聴のレベルにばらつきはあるものの、ほぼ完成。②に関しては、順調にヒトiPS細胞から内耳オルガノイドへの分化誘導が行われた。③の手術用ロボットは、ロボット本体は完成しているが、ロボットアーム先端に取り付ける器具は開発中である。④数例の難聴モデル動物の内耳(蝸牛)にヒトiPS細胞誘導内耳オルガノイド移植を行っている。⑤移植動物の聴覚測定は行っているが、組織学的検査は次年度以降となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、ヒト人工多能性幹細胞(ヒトiPS細胞:human induced pluripotent stem cell)から誘導した内耳オルガノイドを難聴モデル動物の内耳(蝸牛)に移植することにより、内耳(蝸牛)を再生させ、難聴が回復するか検討することである。これが実現すれば、将来の内耳再生医療の基礎を作ることになる。 本研究では期間中に以下の項目を遂行する。 ①内耳障害モデル動物(難聴モデル動物)作製。②ヒトiPS細胞から内耳オルガノイドへの分化誘導方法確立。③ヒトiPS細胞誘導内耳オルガノイドを内耳の目的の位置に正確・確実に移植するための手術用ロボットを用いる方法の確立。④難聴モデル動物の内耳(蝸牛)にヒトiPS細胞誘導内耳オルガノイドを移植。⑤移植動物の内耳機能(聴覚)を経時的に測定し、その後内耳の組織学的検索を行い、内耳が機能的、組織学的に再生するかどうか確認するこる。 当該年度(令和3年度、2021年度)の進捗状況は以下のごとくである。 上記①の難聴モデル動物に関しては、現在は薬剤を用いて難聴モデル動物を作製している。多少難聴のレベルにばらつきはあるものの、ほぼ完成している。②に関しては、順調にヒトiPS細胞から内耳オルガノイドへの分化誘導が行われた。③の手術用ロボットは、ロボット本体は完成しているが、ロボットアーム先端に取り付ける器具に関しては、内耳開窓用ドリルはほぼ完成。鉗子類は開発中である。④まずパイロットスタディとして、数例の難聴モデル動物の内耳(蝸牛)にヒトiPS細胞誘導内耳オルガノイド移植を行っている。⑤移植動物の聴覚測定は行っているが、組織学的検査は次年度以降となる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究は計画通り順調に行われているので、今後も当初の研究計画通り行う予定である。
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Causes of Carryover |
研究は順調に遂行されており、ほぼ計画通りであるが、学会発表などが少なく、次年度繰り越し使用とする。
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Research Products
(3 results)