2023 Fiscal Year Research-status Report
頭頸部癌CD98hc陽性GPNMB陽性細胞は転移能をもつ癌幹細胞である。
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21K09623
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
川嵜 洋平 秋田大学, 医学部附属病院, 講師 (00644072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 真輔 秋田大学, 医学系研究科, 准教授 (90312701)
大森 泰文 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (90323138)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | GPNMB / 癌幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
舌癌細胞株HSC4のGPNMB陽性細胞とGPNMB陰性細胞をSCIDマウスの舌に同所移植したところ、GPNMB陽性細胞のみ腫瘍を作ることができた。陰性細胞は腫瘍を作ることはできなかった。このことは、GPNMB陽性細胞が強い造腫瘍能をもつことを示す。in vitroで証明したように、癌幹細胞の性質を持ち合わせていることが明らかとなった。周囲のリンパ節を摘出してみたが、転移巣は見当たらなかった。細胞数が5000個ということもあり、細胞数を増やしてみていく必要がある。また、もう少し経過観察時間も必要と考えられる。更に多くのマウスによる研究が必要であり、in vitroと合致していくかの検討が必要である。ERK阻害薬でのGPNMB陽性細胞の造腫瘍能、遊走能、浸潤能を抑制することはできた。そして、GPNMB阻害薬であるCDX-011での検討を行う予定であり、GPNMBの発現や造腫瘍能、遊走能、浸潤能の検討やマウスに投与して腫瘍の抑制効果があるか検討していく。 CD98hcとGPNMBとの関連は明らかではない。CD98hc発現細胞もGPNMB同様に造腫瘍能、遊走能、浸潤能が亢進していることは前研究において証明されているが、ダブルポジティブの細胞とCD98hc陽性細胞、GPNMB陽性細胞の間に大きな差はin vitroでは見られていない。CD98hc陽性細胞とGPNMB陽性細胞は相互作用はなく、独立した因子である可能性が高いと現在のところ考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウスでの条件検討が遅れている。最適の条件を設定し次第、GPNMB阻害薬であるCDX-011の効果は調べる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
in vitroにおけるGPNMB阻害薬の効果をフローサトメトリーや造腫瘍能、浸潤能、遊走能を検討する。また、in vivoでも同様である。
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Causes of Carryover |
実験がやや遅れていることによるマウスの購入・飼育費
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