2021 Fiscal Year Research-status Report
IGF-1と徐放性製剤を組み合わせた内視鏡下顔面神経再生術
Project/Area Number |
21K09624
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
古川 孝俊 山形大学, 医学部, 非常勤講師 (80466630)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 彰子 山形大学, 医学部, 医員 (50787249)
杉山 元康 山形大学, 医学部, 客員研究員 (60637255)
欠畑 誠治 山形大学, 医学部, 教授 (90261619)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 顔面神経麻痺 / 神経栄養因子 / 内視鏡下耳科手術 / 内視鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々の施設では耳科手術を内視鏡下に低侵襲・安全確実に行うことを世界に先駆けて行っている。内視鏡下耳科手術は通常の顕微鏡下耳科手術に比べて術後疼痛が少なく低侵襲であることを報告している(Kakehata et al. Otol Neurol. 2018)。それを応用して、2015年8月より高度顔面神経麻痺例にbFGFを使用した内視鏡下再生術を新たに開発して開始している(倫理委員会承認済)。手術時間が短く、骨削開を要さず、術後疼痛が少ないことが既に明らかになっている。現在約50例にまで症例数が増え、特に、Bell麻痺高度麻痺例への改善が確かめられ、独自性と創造性に優れた手術として2022年4月の国際顔面シンポジウムのシンポジウムで成果を報告した。その内容は論文投稿中であるが、まだ採択されておらず、採択にむけた取り組みを継続予定である。 ただし、基礎実験面では、bFGFの良好な神経回復がまだ証明できておらず、他の再生因子の方が有用である可能性も示唆されており、bFGF以外の再生因子の今後の臨床応用へ向けた取り組みも検討しないといけないと考えていた。そして基礎実験で、IGF-1の投与に より、コントロール群と比べて顔面神経麻痺モデルに対する治癒率が有意に改善したことを発見し、論文報告した(J Physiol Sci, 2020)。そしてbFGFよりもさらに有効性の高い再生因子である可能性が高いと考え、今後の臨床応用に向けて取り組んでいる。 IGF-1のヒト中耳への投与は既に突発性難聴の治療で臨床研究がなされているが、顔面神経麻痺に対する中耳投与の報告がないため、倫理審査を通す必要があり、それに向けた取り組みを行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
IGF-1のヒト中耳への投与は既に突発性難聴の治療で臨床研究がなされているが、顔面神経麻痺に対する中耳投与の報告がないため、倫理審査を通す必要があり、それに向けた取り組みを行っている。 倫理審査でまだ承認されていないため、まだ臨床研究を開始できていない状況である。 承認され次第、内視鏡下耳科手術による投与方法は既に確立されており、また人に使用できる徐放製剤も確保できているため、直ちに臨床研究を開始できると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理審査でまだ承認されていないため、まだ臨床研究を開始できていない状況である。 安全性や有効性について、動物実験では確認できているが、ヒトへの応用には更にいくつかの手続きが必要である。 先ずは、倫理審査承認に向けた取り組みを最優先で進めていく予定である。 倫理審査で承認され次第、内視鏡下耳科手術による投与方法は既に確立されており、また人に使用できる徐放製剤も確保できているため、直ちに臨床研究を開始できると考えている。
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Causes of Carryover |
倫理審査でまだ承認されていないため、まだ臨床研究を開始できていない状況であり、研究計画が遅れている(安全性や有効性について、動物実験では確認できているが、ヒトへの応用には更にいくつかの手続きが必要である)。そのため、次年度使用額が生じた。 先ずは、倫理審査承認に向けた取り組みを最優先で進めていく予定であるが、倫理審査で承認され次第、内視鏡下耳科手術による投与方法は既に確立されており、また人に使用できる徐放製剤も確保できているため、直ちに臨床研究を開始できると考えている。そうなれば、予定の使用計画を遂行できると考えている。
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Research Products
(5 results)