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2021 Fiscal Year Research-status Report

内耳蝸牛三次元構造形成メカニズムの解明と蝸牛型オルガノイド作製への応用

Research Project

Project/Area Number 21K09628
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

大西 弘恵  京都大学, 医学研究科, 研究員 (50397634)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山本 典生  京都大学, 医学研究科, 准教授 (70378644)
田浦 晶子  藍野大学, 医療保健学部, 教授 (70515345)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywordsオルガノイド / Carbonic anhydrase 13 / 極性 / 三次元構造 / 蝸牛 / ヒトiPS細胞
Outline of Annual Research Achievements

聴覚を司る蝸牛はらせん構造からなる複雑な形態を示すが、この3次元構造を再現した蝸牛オルガノイドの報告はまだない。その理由として蝸牛発生メカニズムの解明が十分に行われていないこと、適切なマーカー遺伝子が無いことが挙げられる。
申請者のグループが発生初期内耳での発現を独自に同定したCarbonic anhydrase 13(Car13)は蝸牛感覚上皮予定領域特異的に発現し、前庭、神経でほぼ発現が見られないことから蝸牛マーカーとして有用である。さらに発生後期ではCar13はコルチ器外側へ発現が限局し、内有毛細胞に強く発現する。従って、蝸牛内の内外側の極性形成にも関与する可能性があるが、発生過程における機能は不明である。そこで本研究ではCar13の機能解析を中心とした蝸牛形成機構の解明と蝸牛オルガノイド作製を目的とする。Car ファミリーは16のメンバーからなり、お互いにアミノ酸配列が類似している為、特異的抗体の作製が困難であるという難点があり、タンパク質レベルでの局在が確認できていない。そこでCar13-蛍光タンパク質ノックインマウス及びiPS細胞を作製し、これを研究材料とすることを目指す。2021年度はCRISPR-Cas9システムを用いてCar13-蛍光タンパク質ノックインマウス、及びCar13-蛍光タンパク質ノックインiPSCを作製するための実験デザインとベクターの構築、及びsgRNAの設計を行った。誘導日数がヒト多能性幹細胞に比べて短いマウス多能性幹細胞由来オルガノイドの誘導条件の検討も進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

Car13のタンパク質レベルでの局在確認と、機能解析の為、Car13を蛍光タンパク質に置き換えたノックインマウスの作製を進めている。sg-RNAのデザインとベクター構築を行った。さらにCar13-蛍光タンパク質発現ヒトiPS細胞作製のためのsg-RNAデザイン及びベクター構築もおこなっている。COVID-19の影響で2020以降、長期間の分化誘導が難しかったため、誘導日数がヒト多能性幹細胞に比べて短いマウス多能性幹細胞由来オルガノイドの誘導条件の検討をすすめた。GFP-Math1 ES細胞を用い安定して誘導可能な条件を検討している。

Strategy for Future Research Activity

Car13のタンパク質レベルでの局在確認と、機能解析の為、Car13を-蛍光タンパク質に置き換えたノックインマウスの作製とそのマウスを用いたCar13の機能解析を通じた内耳の極性形成に関する検討を行う。またCar13-蛍光タンパク質発現ヒトiPS細胞作製をおこない、これを用いて蝸牛型オルガノイド作製法の確立を目指す。必要に応じ、蝸牛頂端特異的に局在する遺伝子やそのKOマウスなども用い、蝸牛3次元構造形成メカニズムの解明を目指す。

Causes of Carryover

コロナウイルス感染対策による研究規制の恐れが常にあり、分化誘導期間の長い内耳分化誘導を行えず、またノックアウトマウス作製も進めることが出来なかった為、次年度使用額が生じ、研究期間延長申請を行った。生じた次年度使用額は昨年度行うはずだった内容を今年度実施するために使用する予定である。

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Published: 2022-12-28  

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