2024 Fiscal Year Annual Research Report
Wntシグナル賦活化による聴神経幹細胞の増殖制御を介した聴覚再生
| Project/Area Number |
21K09656
|
| Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
野田 哲平 九州大学, 医学研究院, 助教 (20707179)
|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
目野 主税 九州大学, 医学研究院, 教授 (20311764)
安井 徹郎 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (60803468)
|
| Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
| Keywords | 内耳発生 / 内耳再生 / Wntシグナル / ラセン神経節 |
| Outline of Annual Research Achievements |
研究期間全体を通して、哺乳類内耳におけるWntシグナル活性の時空間的な変化を明らかにすることに取り組んだ。哺乳類の内耳有毛細胞の再生能力は、蝸牛と前庭系で異なる。蝸牛の有毛細胞は再生能力を持たない一方で、前庭系の有毛細胞は限定的な再生能力を示す。しかし、蝸牛の支持細胞は増殖能力を保持しており、聴覚再生研究の主要な焦点となっている。同様に、らせん神経節ニューロンは出生まで活発に増殖するが、出生後1週間以内にこの能力を失う。本研究では、これらの細胞の潜在的な活性化因子としての古典的Wntシグナル伝達経路の役割を調査した。Wntシグナル伝達は、耳の発生と内耳の形態形成において重要な役割を果たしている。レポーターマウスWntVISを使用し、胎生期から成体期までの細胞段階における内耳のWnt古典的経路の活性を、シグナル伝達活性の指標として蛍光強度を評価しながら分析した。その結果、Wntシグナル伝達は、発達期から成人期にかけて、前庭有毛細胞と蝸牛および前庭の支持細胞において活性状態が維持されることが明らかになった。さらに、らせん神経節ニューロンでは、増殖能が認められる生後7日目までWnt活性が観察された。これらの結果から、Wntシグナル伝達は、出生前および出生後の両方において、内耳の細胞増殖に不可欠であることが示唆された。この研究成果は論文としてHearing Research誌に投稿し現在再々査読中である。最終年度は論文化のための細胞数計測や蛍光強度測定のための標本作製、統計学的解析等を行うとともに、WntVISマウスを用いた蝸牛の器官培養を行い機能解析を実施した。結果は次年度以降に論文として報告予定である。
|
-
[Journal Article] Sustained Wnt signaling in the Mouse Inner Ear after Morphogenesis: in Hair Cells, Supporting Cells, and Spiral Ganglion Neurons2025
Author(s)
Teppei Noda, Takahiro Wakizono, Takahiro Manabe, Kei Aoyagi, Marie Kubota, Tetsuro Yasui, Takashi Nakagawa, Kinichi Nakashima, Chikara Meno
-
Journal Title
Hearing Research
Volume: 未定
Pages: 未定
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research