2023 Fiscal Year Research-status Report
抗炎症性サイトカインを用いた難治性鼻副鼻腔炎に対する新規治療法の開発
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21K09659
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
鈴木 元彦 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (50326138)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 慎哉 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (70646455)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 制御性サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
アレルギーや好酸球性副鼻腔炎といった難治性鼻副鼻腔炎は治療後も容易に再発する。従って、難治性鼻副鼻腔炎に対する新規治療法の開発が期待されている。また、サイトカインによる過剰な免疫反応は組織傷害や炎症を引き起こす。一方、免疫反応の過剰反応を抑制する負の制御性サイトカインが存在することも明らかになっている。負の制御作用をもつ代表的なサイトカインとしては、インターロイキン-10 (IL-10)やインターロイキン-10 (IL-35)などが知られているが、まだ研究の歴史は浅く未だわかっていないことが多い。さらに、アレルギー性鼻炎に対する治療法として副作用のおこりにくい局所療法が期待されている。以上を踏まえ、私たちは制御性サイトカインの点鼻局所療法による新しい治療法の開発を目指している。まずはマウスを用いた研究を行うために、アレルギー性鼻炎モデルの作製にとりかかった。スギ花粉とアジュバントを腹腔投与し、その後スギ花粉を点鼻投与することにより、スギ花粉に対するアレルギー性鼻炎を罹患したモデルマウスを作製に成功した。また、抗炎症性サイトカインの点鼻投与が有効かどうか調べるために、アレルギー性鼻炎が成立する前に抗炎症性サイトカインを点鼻投与した。点鼻投与としてはIL-10を投与した。そして、頸部リンパ節への影響を調べた。その結果、IL-10投与群はコントロール群と比較して有意に頸部リンパ節におけるリンパ球増殖を抑制した。またIL-10投与は頸部リンパ節細胞からのIL-4、IL-5、IL-13産生も有意に抑制した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
IL-10局所投与による頸部リンパ節細胞への影響を確認できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
IL-10投与群とコントロール群で比較して頸部リンパ節における制御性T細胞の変化を評価する。また、IL-35投与による頸部リンパ節細胞からのサイトカイン産生の変化や制御性T細胞の変化を調査する。さらに、IL-27投与による効果を評価する
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により施行できなかった研究があるため。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Specific IgE Response and Omalizumab Responsiveness in Severe Allergic Asthma2023
Author(s)
Tajiri T, Suzuki M, Kutsuna T, Nishiyama H, Ito K, Takeda N, Fukumitsu K, Kanemitsu Y, Fukuda S, Umemura T, Ohkubo H, Maeno K, Ito Y, Oguri T, Takemura M, Yoshikawa K, Niimi A.
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Journal Title
J Asthma Allergy
Volume: 16
Pages: 149-157
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] 繰り返す眩暈および耳介軟骨炎で再発性多発軟骨炎と診断された重症喘息2023
Author(s)
田尻智子, 鈴木元彦, 為近真也, 伊藤圭馬, 森祐太, 福光研介, 福田悟史, 金光禎寛, 上村剛大, 竹村昌也, 伊藤穣, 小栗鉄也, 新実彰男
Organizer
第72回日本アレルギー学会学術大会