2023 Fiscal Year Research-status Report
骨パテと培養細胞の複合によるハイブリッド耳科手術材料の開発
Project/Area Number |
21K09661
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
山本 裕 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (10313545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森野 常太郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (00796352)
山本 和央 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (50408449)
葛西 善行 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (60813889)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 骨パテ / ハイブリッド耳科手術材料 / 鼻粘膜組織由来上皮細胞 / 骨髄由来間葉系幹細胞 / 細胞シート |
Outline of Annual Research Achievements |
骨過形成による耳小骨の固着を防止する目的で骨パテに培養鼻腔粘膜上皮細胞シートを被覆するハイブリッド耳科手術材料の可能性を検討し将来の臨床研究につながる前臨床研究を実施することを最終目標とする。 我々の先行研究で、中耳骨の骨露出部位に上皮組織がカバーされれば骨増生が停止すること、鼻腔粘膜上皮細胞シートを露出した中耳骨に移植することで中耳骨由来の間葉系幹細胞の増殖を抑制し骨増生を抑制することが明らかになっている。骨分化をより誘導する骨髄由来間葉系幹細胞と骨増生を抑制する鼻腔粘膜上皮細胞の遺伝子発現の違いを検討しそれぞれの細胞の作用を解明する。 2023年度は、ラット骨髄由来間葉系幹細胞のマーカーチェックを行い骨髄由来間葉系幹細胞であること、ラット鼻粘膜組織由来上皮細胞のマーカーチェックを行い鼻粘膜組織由来上皮細胞であることを証明した。両者間で骨関連遺伝子のPCR arrayを行い鼻粘膜組織由来上皮細胞のRNA発現が上昇している遺伝子を数個(A,B)ピックアップしその作用を既知論文にて確認した。 培養鼻腔粘膜上皮細胞シートの骨増生抑制メカニズムが明らかになることで耳科手術材料として細胞の有用性がより顕著になる
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
骨パテ作製の検討、移植方法(基材の選定)等、移植に関する項目が未検討。
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Strategy for Future Research Activity |
鼻粘膜組織由来上皮細胞のRNA発現が上昇している遺伝子(A,B)についてn数を増やしリアルタイムPCRを用いて確認する。同時に鼻粘膜組織由来上皮細胞培養上清中のサイトカイン(A,B)量をELISAを用いて測定する。結果より鼻粘膜組織由来上皮細胞シートの骨関連作用機序を明らかにしていく予定である。同時にラット骨パテの作製方法の検討をおこなう。場所(頭蓋骨、中耳骨)、採取方法、移植方法(基材の選定)の検討を行う。
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Causes of Carryover |
ラット移植実験に遅れが生じたため
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