2021 Fiscal Year Research-status Report
Survey on the treatment of diabetic macular edema and prognostic results in Japan
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21K09685
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
志村 雅彦 東京医科大学, 医学部, 教授 (20302135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 佳奈子 東京医科大学, 医学部, 講師 (70647461)
野間 英孝 東京医科大学, 医学部, 准教授 (80304442)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 糖尿病黄斑浮腫 / 疫学調査 / 治療 / 予後 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病網膜症は、血糖管理や網膜光凝固といった予防的治療により、増殖糖尿病網膜症にに進行して網膜剥離や出血で失明する症例が減少させることが出来たが、その一方で、合併症である糖尿病黄斑浮腫は中心視力が影響を受けるため、著しい視力低下の原因になる疾患として治療に難渋してきた。以前の我々が行った、多施設大規模のコホート研究では2010年から2015年に治療を開始された糖尿病黄斑浮腫患者の2年間の治療成績は、視力表での2文字程度の改善しか見られないことが報告されていたが、治療開始年度が高くなるほど視力予後が改善していくことが分かった。この背景には、2014年に抗VEGF薬が保険適用を受けて、治療選択も予後も飛躍的に変化しているものと思われた。 そこで本研究では、わが国の網膜硝子体専門施設において、2015年以降に治療が開始された糖尿病黄斑浮腫症例に対する2年間の治療実績を、後ろ向きに症例を収集し、解析を行うことを目標にし、症例収集とデータベースの構築を行っている。 2021年に倫理審査基準が改定され、多施設調査においては主幹施設での倫理審査のみで行われるため、新基準での倫理委員会申請を行ったが、参加施設の共同研究名簿の確認・提出が義務付けられたため、半年ほど要したものの、最終的な倫理委員会への承認申請を行うことが出来た。 一方、データベースは統計会社との調整を得て、試行版を作成。安全性・正確性を確認したうえで、各施設での秘匿性を確保し、データベース入力システムが完成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
倫理委員会への審査基準が改定されたことで、参加施設からの承諾および共同研究者の登録に手間取り、また、参加施設が当初の25施設から36施設へ増えたこともあり、最終的な申請を完了し、現在倫理審査の承認待ちである。なお、各施設では承認後に速やかに入力可能となるよう、該当症例の抽出をお願いしている。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理審査承認後、2022年9月末までに、各施設全症例の症例をデータベースに入力。その後3か月かけて各データのクリーニングを行い、2023年3月までに、治療パターン別および治療開始年度別の予後を解析することとなる。
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Causes of Carryover |
倫理審査基準の改定により、全施設の研究者の承認を得るに必要があり、倫理委員会への申請が半年遅れたため、従来行うはずであった統計処理が出来ず、また学会発表なども出来なかったため、支払い計画が後ろ倒しになった。 次年度では解析のための費用並びに、データベースの維持、データクリーニングの費用が発生する予定である。
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