2022 Fiscal Year Research-status Report
Analysis on pathogenesis and risk factors of Fuchs endothelial corneal dystrophy
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21K09718
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大家 義則 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (20599881)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | フックス角膜内皮ジストロフィ |
Outline of Annual Research Achievements |
FECD患者のTCF4遺伝子リピート伸長と表現形の関連についての解析を行った。対象は大阪大学医学部附属病院眼科にてFECDと診断された75例150眼。末梢血由来DNAに関してPCR法・triplet repeat primed PCR法とそれらの産物に関するフラグメント解析により、TCF4遺伝子第3イントロンにおけるCTGリピート数解析を行った。表現型に関してはシャインプルーク型カメラ(Pentacam HR, Oculus)によるデンシトメトリー値、前眼部光干渉断層計(AS-OCT)による前眼部形状解析を行い、CTGリピートが50以上に伸長している伸長群と伸長していない非伸長群で比較した。 平均年齢66.8±13.0歳、modified Krachmer分類は1:2:3:4:5:6=7:32:28:51:6:18眼で、CTGリピート伸長は21%(16/75例)に見られた。混合モデルを用いて年齢、性別、移植歴、modifided krachmer分類による重症度、デンシトメトリー値、前房深度度、隅角開大度を伸長群と非伸長の間で比較したところ、両群間に有意差は認めなかった。中心角膜厚は伸長群において大きかったが、年齢、リピート伸長、デンシトメトリー値を説明変数とした重回帰分析では有意差は認めなかった。よって、FECD患者においてTCF4遺伝子のCTGリピート伸長の有無で角膜後方散乱値には差がないと考えられた。 さらにFECD患者の白血球と角膜内皮細胞におけるCTGリピート伸長の違いの解析を行うために、手術時に摘出された患者角膜内皮細胞の集積を進め、疫学調査のための症例集積をすすめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
FECD患者のリピート伸長と角膜表現型の相関解析については、解析を完了した。
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Strategy for Future Research Activity |
3年計画の最終年度となる今年度において、FECD患者の白血球と角膜内皮細胞におけるTCF4遺伝子のCTGリピート伸長の違いや疫学調査を進める予定である。
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