2023 Fiscal Year Annual Research Report
The elucidation of carcinogenesis, metastasis gene and development of non-invasive treatment of sebaceous gland carcinoma with the next-generation sequencer
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21K09726
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
渡辺 彰英 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80516188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 知倫 京都府立医科大学, 医学部附属病院, 専攻医 (00769325) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 脂腺癌 / nodular type / diffuse type / 網羅的遺伝子解析 / 遺伝子変異 / 次世代シークエンサー / TP53 / ZNF750 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、①次世代シークエンサーを用いた脂腺癌の網羅的遺伝子解析、②臨床病型との照合、人種差の原因解明、③発癌、増殖及び転移に関わる細胞内伝達機構を明らかにし、予後予測および内科的治療法につなげることが目的である。 咋年度までに、総計脂腺癌15症例から各々正常及び癌組織の核酸を抽出し、次世代シークエンスが可能な品質のRNA、DNAを取得した。 本年度は、抽出した15症例分のDNAから2回に分けて取得したエキソームデータを順次解析し、がん特異的な変異の同定のために各症例の腫瘍と正常組織をpair単位で比較する検出作業を行なった。まずは先行してデータの取得をした6症例を詳細に調査した結果、代表的ながん抑制遺伝子のTP53上の変異を5症例、脂腺癌との関連の報告例があるZNF750遺伝子上の変異を4症例で認めた。TP53変異ではframeshift変異が1例、ナンセンス変異が1例、同義置換が1例、非同義置換が2例であった。一方、ZNF750変異では、frameshift変異が1例、ナンセンス変異が2例、非同義置換が1例であった。現在、残る9症例でも同様の解析を行っており、上記以外にも既報情報やがんパネル採用遺伝子に加え、新規関連遺伝子の探索を進めている。また、データ取得済みの15症例のうち4症例がアジア人には少ないdiffuseタイプの脂腺癌であり、他にも性別、年齢などの臨床像を加味した腫瘍組織、正常組織のpair単位での比較を行うことにより、脂腺癌特異的な遺伝子の発現や変異の同定、及び関連するpathwayを絞り込む各種解析などを検討を重ねながら進めている。
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Research Products
(1 results)