2021 Fiscal Year Research-status Report
Regulation of Ocular Surface Inflammation by miR-628 via Innate Immunity and Its Application to Novel Therapeutic Methods
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21K09749
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
上田 真由美 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任准教授 (60398386)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | miR-628-3p / 自然免疫 / TLR3 / 眼表面炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、長年の研究を経て、TLR3が眼表面炎症を正に制御していることを報告し、眼表面炎症に自然免疫機構が大きく関与していることを証明してきた。さらに眼表面炎症疾患の病態解明研究の一環で、miR-628が眼表面炎症疾患のバイオマーカーとなることを見出している。大変興味深いことに、miR-628-3pを抑制することにより眼表面炎症を正に制御しているTLR3の発現が有意に抑制されることも明らかとしている。このことは、miR-628-3pの機能解析が、自然免疫を介した眼表面炎症制御機構の解明につながることを示している。2021年度は、ヒト単球系細胞株THP-1にhsa-miR-628-3p mimicを遺伝子導入し、has-miR-628-3pを強制発現させた。hsa-miR-628-3pあるいはnegative controlを遺伝子導入したTHP-1について、マイクロアレイを用いて網羅的遺伝子発現解析を行った。有意に変化のあった遺伝子群については、定量PCRを用いてその上昇を確認した。その結果、hsa-miR-628-3pを強制発現させたTHP-1細胞において、3倍以上発現が上昇している遺伝子はLYRM9遺伝子だけであった。一方、3分の1以下に発現が減少している遺伝子は、50遺伝子であった。これらには、TLR3、RIG-I、MDA5などの自然免疫関連遺伝子が含まれていた。有意に変化のあった遺伝子群については、一部定量PCRを用いてその減少を確認した。その結果TLR3,RIG-I,MDA5,STAP1,IFI44L,CXCL11,TNFSF10,AIM2,RSAD2,IFITM1,CXCL10,CCL8,TRIM22,HERC5, IFI27,IFIT2,GBP4,IFIT1,IDO1,HESX1,TNFSF13B,USP41の有意な減少が確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度は、計画通りに、ヒト免疫細胞であるヒト単球系細胞株THP-1を用いたhsa-miR-628-3pの機能解析を行えた。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、計画通りに、解析が進んでいる、今後は、ヒト免疫細胞だけではなく、眼局所の細胞、結膜上皮におけるhsa-miR-628-3pの機能解析を進める予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染症の影響のため、試薬の製造ならびに流通に問題が生じたため、遺伝子導入等の試薬の入荷が遅延したために、次年度に繰り越すことになった。
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