2023 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病患者の足根管症候群に対する脛骨神経除圧に関する研究(大切断回避の予防戦略)
Project/Area Number |
21K09794
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
上村 哲司 佐賀大学, 医学部附属病院, 准教授 (90325621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 英孝 佐賀大学, 医学部, 助教 (10404203)
中馬 隆広 佐賀大学, 医学部, 助教 (60911196) [Withdrawn]
楊井 哲 佐賀大学, 医学部, 病院講師 (80407551) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 糖尿病性足病変 / 足根管症候群 / Tinel様兆候 / 絞扼性神経障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで不可逆的とされていた糖尿病性感覚神経障害の中から足根管症候群と診断され、改善可能な症例を抽出し、鏡視下手術により神経の絞扼を改善することができれば足部の潰瘍発生予防や大切断に至る症例の回避につながる新たな治療戦略が生まれる。本研究の目的は、糖尿病患者の中でも足の異常知覚、知覚鈍麻などの感覚神経障害をきたしている症例から足根管での絞扼性神経症状を原因とした神経障害を抽出し、足根管レベルでの絞扼性神経障害に対する鏡視下神経除圧術の有効性を検証することである。 本研究は、前向き・介入研究で行う。糖尿病合併症重症化予防のフットケアを施行している患者を対象に、臨床的神経評価(足部モノフィラメントテスト、振動覚検査など)、神経伝導速度(脛骨神経)などの術前検査を行い、足根管症状群と診断された症例に対して小切開による鏡視下神経除圧術を行う。対象者の選択・除外基準は、1.糖尿病の診断を受け、自覚症状として足部の感覚異常(ムズムズ、灼熱、無知覚など)を訴える。2.足関節内果部の足根管直上にTinel様兆候がある3.術前に下肢の脛骨神経伝導速度で遅延が認められる。4.血糖コントロールの投薬治療を受けており、血糖のコントロールが良好である。除外基準として、重症下肢虚血を除外する(ABI 0.4 以下)。初年度2021年と2年度2022年度,は、その中間調査として実臨床を各学術集会で発表した。最終年の2023年度は、その成果を英語論文としてまとめた。
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