2021 Fiscal Year Research-status Report
慢性創傷とNETs発現の関連の解明とNETsをターゲットにした新規治療の開発
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21K09806
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
今川 孝太郎 東海大学, 医学部, 講師 (50366001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 治史 東海大学, 医学部, 准教授 (50278496)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | NETs / カルプロテクチン染色 / 慢性創傷 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究計画のとおり、慢性創傷におけるneutrophil extracellular traps:NETs(好中球細胞外トラップ)発現の検討を開始した。想定する慢性創傷は糖尿病性潰瘍、虚血性潰瘍、褥瘡の壊死組織に近接する組織であるが、壊死組織のデブリードマンに際して組織を採取するため、当院臨床研究審査委員会に申請し承諾を得た(臨床研究番号21R088)。申請承諾後、2022年3月31日現在4例(糖尿病性潰瘍2例、虚血性潰瘍1例、褥瘡1例)の組織採取を行い組織学的検討を行っている。具体的には好中球浸潤の程度の観察のためペルオキシダーゼ染色(MPO抗体)、NETs発現の観察のためカルプロテクチン染色(抗S100A8抗体)を行っている。NETs発現の程度と血液検査データ(炎症反応の程度、糖尿病コントロールの程度など)の相関について検討している。次年度までに15例の組織採取を行い慢性創傷におけるNETs発現に関する評価、検討を次年度いっぱいで完了する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
臨床研究審査申請が当初予定より遅延したため組織採取開始が遅れてしまった。しかしながら次年度以降症例を蓄積し予定症例数には確実に到達する見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は研究計画としてヒト慢性創傷組織の観察と並行して、マウス創傷モデルを作成し、NETs発現の観察とバトロキソビン投与によるNETs発現抑制、創傷治癒改善の有無に関して検討する。
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Causes of Carryover |
今年度予定した組織染色の件数が予定より少なかったため、次年度は組織染色に係る費用が予定よりも大きくなると見込んだため。
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