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2022 Fiscal Year Research-status Report

レトロトランスポゾンLine1遺伝子群の骨格系分化過程における機能に関する研究

Research Project

Project/Area Number 21K09823
Research InstitutionTsurumi University

Principal Investigator

二藤 彰  鶴見大学, 歯学部, 教授 (00240747)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 出野 尚  鶴見大学, 歯学部, 助教 (40435699)
江面 陽一  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (50333456)
中島 和久  鶴見大学, 歯学部, 講師 (90252692)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Keywords分化 / Line1 / レトロトランスポゾン / 軟骨細胞 / 間葉系細胞
Outline of Annual Research Achievements

これまで結果から、間葉系細胞分化でLine 1 を含む転写物が特徴的な発現変動を示す可能性が示された。本年度は解析をゲノムワイドに広げ分化にともなって変化するLine転写産物を測定する方法論の至適化に挑み、まず公共データベースに報告され登録済みのNGSデータの再解析を試みた。Line転写産物はいわゆるリピート配列を含むため、一般的にはRNAseq解析のパイプラインでのマッピングの際に、多数のゲノム領域にマップされるものはfalseとして処理され削除されてしまう。それを解決するため、主としてexpectation maximization algorithm という方法でLine1を含むリピート配列にマッピングした上で転写を定量的に解析するためのアプローチがいくつか報告されている。そのうちの1つ、L1EM (Bioinformatics, 2020 )では、Line1配列にマッピングされたRNA 転写物を定量的に解析するアプローチである。L1EM はpython で書かれているため、githubからsource code を得て、public data base(NCBI)の生データから仮想Linux(Ubuntu)上で再解析を行った。実際、ES iPS細胞から骨芽細胞へ分化誘導を試みた報告(Biomaterials 2019)のSRRdataの再解析を行い、発現変動するLine1配列を多数得ている。また別のアプローチである、Software for Quanti- fying Interspersed Repeat Expression (SQuIRE) (Nucleic Acids Research, 2019 )についてもTransposable elements の解析法として有効であることが示されており、そのパイプラインの実行性を検証している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究ではLine1遺伝子群の骨格系分化過程における発現と機能を明らかにすることを目的としている。前年度において異なるゲノムlocusに存在するいくつかのLine1遺伝子群の発現変動を示すことは出来たが、ゲノム上多数存在するLine1遺伝子群を網羅的に解析するためには、NGSデータをゲノムワイドに解析する必要がある。解析技術的として難しい面があるが、ごく最近RNAseq dataからTransposable elements を解析する方法がいくつか報告されるようになり(前述)、それらを応用することを試みている。一方で、それらの解析法はまだ発展途上であり、解析法が異なると結果の不一致する部分も出てくるという報告(DOI 10.3389/fgene.2022.1026847)もあるので、更なる至適化が必要である。L1EM解析は実行可能であることを確認しており、その点で概ね順調に進んでいると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

Line1遺伝子群の発現と機能を理解するためには、ゲノムワイドに解析する必要がある。これまでの取り組みで臨んだ、新規解析法L1EM、SQuIREの実行性をさらに検証し、また別の解析法(TElocal ; https:/github.com/ mhammell-laboratory/TElocal ) も加えて、どのアプローチで解析するのがいいのかを検証する。その上でpublic data base(NCBI)の骨格系分化に関する生データを再解析する予定である。またさらに、我々が取り組んできた間葉系幹細胞C1のRNAseq解析を行い、選んだTE解析のパイプラインにて解析する予定である。さらにLine1ノックダウンでの影響についてもゲノムワイドで解析する予定である。

Causes of Carryover

今年度はpublic data base(NCBI)の生データをgithubのsource code使って解析することが中心であったため、細胞を使ったwet実験が少なく、次年度使用が生じた。また、まだコロナ禍の影響も残っていたため、対面式での学会発表も限られており、旅費の執行は計画を下回った。次年度では、細胞から抽出したRNAサンプルをRNAseq解析として外部委託する予定であり、その実験費用に充当する部分が大きい。

  • Research Products

    (5 results)

All 2022

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (4 results)

  • [Journal Article] Tooth transplantation and replantation: Biological insights towards therapeutic improvements2022

    • Author(s)
      Ideno Hisashi、Komatsu Koichiro、Nakashima Kazuhisa、Nifuji Akira
    • Journal Title

      genesis

      Volume: 60 Pages: -

    • DOI

      10.1002/dvg.23496

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 再植歯の歯根膜リモデリングにおけるPDGF-BBとWntの相互作用2022

    • Author(s)
      小松浩一郎、出野 尚、中島和久、二藤 彰
    • Organizer
      第40回日本骨代謝学会学術集会
  • [Presentation] エピジェネティック制御因子 G9aによる破骨細胞分化・機能制御2022

    • Author(s)
      小松浩一郎、出野 尚、中島和久、小林泰浩、 宇田川信之、山下照仁、二藤 彰
    • Organizer
      第40回日本骨代謝学会学術集会
  • [Presentation] As a critical regulator of branched actin versus linear actin filament formation profilin1 determines the shape and migratory activity of the osteoclasts2022

    • Author(s)
      Yoichi Ezura、Shuhei Kajikawa、Yayoi Izu、Kazuhisa Nakashima、Maski Noda、Akira Nifuji
    • Organizer
      第40回日本骨代謝学会学術集会
  • [Presentation] 血小板由来成長因子(PDGF-BB)は再植歯においてアンキローシスを抑制し歯根膜の支持機能修復を促進する2022

    • Author(s)
      小松浩一郎、出野 尚、中島和久、二藤 彰
    • Organizer
      第64回歯科基礎医学会学術大会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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