2023 Fiscal Year Annual Research Report
人工知能搭載手術用ビデオ顕微鏡を用いた拡張現実歯内療法支援システムの開発
Project/Area Number |
21K09869
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
榊原 安侑子 東京大学, 医学部附属病院, 特任臨床医 (90897282)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末永 英之 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (10396731)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | コンピュータ外科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯内療法は根管形態の複雑な三次元(3D)の空間認識が重要である。これまでに、手術用ビデオ顕微鏡システムを用い、コンピュータビジョンにより歯を画像認識してマーカーを用いずに画像情報により、CT(コンピュータ断層撮影)画像と患者位置の空間的対応関係を求める処理(レジストレーション)を行う拡張現実(AR)技術の開発を行ってきた。術者は見ることの出来ない部位を可視化し、立体的な位置関係を把握できる。根管治療などの際、血管、神経、顎骨、歯根、根管(複数根・湾曲方向・イスムス・フィンなど)をディスプレイに拡張現実表示する。現状では、歯科用CTなどから3D画像処理ソフトウェアを用いて、歯科医が自分で手術用ビデオ顕微鏡システムにAR表示する3D画像を構築する必要がある。本研究では、人工知能(AI)が自動で取得したデータから認識・理解し、根管などの3D画像を構築してCT画像(コンピュータ空間)と患者位置(現実空間)のレジストレーションを行う、AI搭載手術用ビデオ顕微鏡を用いたAR歯内療法支援システムを開発する。術前CTや口腔内スキャナの3D画像を用いて、歯や骨に関する形状情報を深層学習により自動でモデリングできる。そのため、本研究では深層学習を利用して全自動の3D画像構築、レジストレーション、治療計画の自動化と画像認識プログラムに基づいたロボット制御技術の開発を行った。これによって、術者の経験や勘ではなく、自動で根管などの3D画像が歯にAR表示されるデータに基づいた根管治療ができる。将来的には、ロボット手術に応用される。
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