2022 Fiscal Year Research-status Report
口腔細菌の薬剤耐性化および各種抗生剤に対する交叉耐性獲得の網羅的検索
Project/Area Number |
21K09872
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
廣瀬 奈々子 大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (10780819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 雄介 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (60397693)
北川 晴朗 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (50736246)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 薬剤耐性 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は、Enterococcus faecalis ATCC29212に対するクロルヘキシジン塩酸塩の最小発育阻止濃度(MIC)をmicro dilution assayにて測定し、MIC判定時に増殖が認められたもののうち、最大濃度のクロルヘキシジン塩酸塩を含む細菌懸濁液を用いてEnterococcus faecalis ATCC29212を再度調整し、28回まで最小発育阻止濃度測定を繰り返した。その結果、クロルヘキシジン塩酸塩への28回暴露を繰り返し続けることにより、E. faecalis ATCC29212に対するクロルヘキシジンの最小発育阻止濃度は増加し、クロルヘキシジン耐性E. faecalis ATCC29212株を作成することに成功した。 令和4年度は、まず、PCRおよびリアルタイムPCRによりクロルヘキシジン耐性株と野生株のリボソームRNA配列を解析したところ、両菌株間で同様のリボソームRNA配列を持っていたことから、28回の継代培養を行ってもクロルヘキシジン耐性株に他種細菌の混入は認められないことを確認した。つづいて、RNAシークエンスにより、クロルヘキシジン耐性による遺伝子発現の変化を解析するため、クロルヘキシジン耐性株および野生株から抽出したトータルRNAサンプルから、rRNA除去法によりストランド特異的cDNAライブラリを調整し、Illumina NovaSeq 6000を用いて1サンプルあたり1400-1800万の150 bpペアエンドシーケンスリードを取得した。これらのPE FASTQファイルをさらにTrimmomaticを用いてトリミングした後、HISAT2によるシーケンスリードのマッピングを行い、featureCountsによる遺伝子ごとのリードカウントを経て、DESeq2による発現変動遺伝子の解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和4年度の研究実施計画に則り、クロルヘキシジン耐性によるE. faecalis ATCC29212株の遺伝子発現の変化を検討した。しかし、長期間凍結保存したクロルヘキシジン耐性株を使用してRNAシークエンスを実施したことにより、当初想定していた遺伝子発現の変化が認められないことが判明した。 以上のことから本研究の進捗は、やや遅れていると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度に得られた結果に基づいて、クロルヘキシジン耐性E. faecalis ATCC29212株を新たに作成し、再度RNAシークエンスによりクロルヘキシジン耐性株の遺伝子発現の変化を検討する。
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Causes of Carryover |
前述のように、RNAシークエンスにより当初想定していた遺伝子発現が認められないことが判明したことから、その後の詳細な解析を実施することができず、次年度使用額が生じた。 次年度使用額は、上記の研究計画に則り必要性を吟味し、培地や試薬等の購入に使用する。
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Research Products
(1 results)