2023 Fiscal Year Annual Research Report
スクレロスチンを新規標的マーカーとした糖尿病関連歯周炎の非侵襲的診断法の開発
Project/Area Number |
21K09874
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
稲垣 裕司 徳島大学, 病院, 講師 (50380019)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木戸 淳一 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 准教授 (10195315) [Withdrawn]
板東 美香 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (10510000)
生田 貴久 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 助教 (00746563)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 糖尿病関連歯周炎 / スクレロスチン / 歯肉溝滲出液 / AGEs |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は糖尿病関連歯周炎の新たなリスクバイオマーカーを設定するために、歯肉溝滲出液(GCF)中のスクレロスチン(SOST)に着目し、歯周炎の臨床的重症度や糖尿病の検査値とSOSTとの相関を解析するものである。 本年度は同意書を取得した44名の被験者からGCFサンプルを採取し、SOSTをELISAキットで測定した。また同時に最終糖化産物(AGEs)およびHbA1cの測定、歯周病の診査を行った。歯周病の重症度はPISAを算出して分類した。 先ず予備実験としてチェアサイドで測定するAGEsセンサ(皮膚蓄積AGEs量)の信頼性を検証した。糖尿病患者4名と糖尿病非罹患者5名から合計54カ所のGCFの採取とSOST濃度の測定、およびAGEsの測定を行った。その結果、糖尿病患者と糖尿病非罹患者との間にAGEsに有意な差は得られなかった(P=0.314)。またAGEsとSOSTの間に相関関係は得られなかった(Spearmanの順位相関係数0.0375)。そのためAGEsの測定をELISA法で行うこととした。 本実験は予備実験9名を除く、糖尿病関連歯周炎患者8名、非糖尿病歯周炎患者17名および対照健常者11名の35部位からGCF採取、HbA1cの測定および歯周病の診査を行った。そしてGCFに含まれるAGEsとSOST濃度を測定した。 その結果、糖尿病患者と糖尿病非罹患者の間にHbA1cの有意な差が認められたが(P<0.01)、2群間でAGEsおよびSOSTの濃度はともに有意な差は得られなかった(P=0.658およびP=0.67)。また上記3群間でも、AGEsとSOST濃度はともに有意な差は得られなかった(P=0.569およびP=0.781)。また本実験においてもAGEsとSOSTの間、PISAとSOSTの間に相関関係は得られなかった(Spearmanの順位相関係数0.0614および0.0579)。
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Research Products
(4 results)