2021 Fiscal Year Research-status Report
Anti-inflammatory effect of platinum nanoparticles on periodontal tissue-related cells
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21K09884
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
松島 友二 鶴見大学, 歯学部, 学内講師 (30582340)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 白金ナノパーティクル / 歯周治療 / 歯肉繊維芽細胞 / 歯根膜細胞 / 抗炎症作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト歯根膜細胞および歯肉、歯髄細胞に関して初代培養から継代をおこない実験に必要な細胞数の確保を行い凍結保存した。続いて各種細胞を白金ナノパーティクルを各濃度で添加培養し細胞への影響を細胞増殖能で評価した。増殖能は実際に細胞をカウントし12時間、24時間、48時間、72時間で行った。この結果コントロールと比較して白金ナノパーティクルを添加しても培養細胞の増殖能への影響は少なかった。また各種細胞を白金ナノパーティクルを添加し1H、12H、24H培養した細胞を資料とし、電子顕微鏡での観察を行った。 また各種培養細胞に白金ナノパーティクルを添加し各濃度、各時間を作用させたのち遺伝子を抽出キットを用いておこなった。抽出された遺伝子は次世代シーケンスで遺伝子の動きをみることにし、現在解析中である。今回は白金ナノパーティクルの抗炎症作用に注目して実験の計画を立てているが、もし白金ナノパーティクルを添加した細胞での遺伝子の動きが大きいものに関しては今後注目していくべき課題となると思う。 また、各種細胞への炎症状態惹起の為培養細胞にLPSを添加し、作用時間および添加濃度の調整、炎症性サイトカインの上昇を確認中である。得られた知見は歯科領域での発表はほとんどなく新規性に富んでおり、社会に発信するにふさわしいデータであると考えられる。調書にも書いたように日本歯周病学会および海外学会で発表予定である。 さらに各種細胞でのLPSによる炎症状態が確認できた後、白金ナノパーティクル添加で実際に炎症が抑制できるかどうかをTNF-αおよびIL-6などを指標にELISA等で確認予定である。同じ実験系で、LPS受容体の下流であるNF-kBのシグナル伝達経路での転写因子のリン酸化もWestern Blot法で確認予定である。余裕があれば白金ナノパーティクルが細胞に取り込まれる様子を電顕で確認できればと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
まずヒト歯根膜細胞および歯肉、歯髄細胞に関して初代培養から継代をおこない実験に必要な細胞数の確保を行い凍結保存した。続いて各種細胞を白金ナノパーティクルを各濃度で添加培養し細胞への影響を細胞増殖能で評価した。また各種培養細胞に白金ナノパーティクルを添加し各時間作用させたのち遺伝子を抽出し解析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒト歯根膜細胞および歯肉、歯髄細胞に白金ナノパーティクルを各濃度で添加培養し各時間作用させたのち遺伝子を抽出したサンプルは次世代シーケンスで遺伝子の動きをみることにした。その後、各種細胞にLPSを作用させ炎症状態を惹起させ白金ナノパーティクルでレスキュー実験することを計画している。
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Causes of Carryover |
予定していた実験まで進まず、必要器材の購入が次年度に繰り越しとなった為。前年度からの繰り越しになった器材での実験および今年度予定している実験に関しても計画的に進められるよう努力していく。
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