2021 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of the mechanisms underlying the link between periodontitis and rheumatoid arthritis onset and deterioration: the potential role of glycan modification of autoantibody
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21K09891
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
小林 哲夫 新潟大学, 医歯学総合病院, 准教授 (00215344)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉田 典子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (30313547)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 歯周炎 / 関節リウマチ / 自己抗体 / 糖鎖修飾 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、歯周炎による関節リウマチ(RA)の発症・悪化機序を解明するため、RA患者の血清より免疫グロブリンG(IgG)自己抗体を抽出し、同自己抗体の糖鎖修飾発現についてプロファイリングを行い、同自己抗体糖鎖修飾の歯周炎・RA特異性について検証することである。 本年度は第1段階として、インフォームド・コンセントが得られたRA患者127名を選定し、後ろ向きコホート研究として、歯周病検査、リウマチ検査、血液検査の結果を回収した。加えて、対象者の血清を対象に、ヒトガラクトース(Gal)欠損IgG 結合ビーズを固相とするルテニウム錯体標識レクチンを用いたサンドイッチ法による電気化学発光免疫測定法にてGal欠損IgG抗体価を測定した。 その結果、中等度から高度のリウマチ疾患活動性のRA患者66名では、低疾患活動性のRA患者61名と比較して、プロービングデプス(PD)値、臨床的付着レベル、重度歯周炎頻度、およびシトルリン化蛋白・Gal欠損IgGに対する血清IgG抗体価が有意に高い値を示した。また、2変量・多変量解析の結果、PD値とリウマチ疾患活動性、ならびにGal欠損IgG血清抗体価とリウマチ疾患活動性との間に有意な正の相関を認めた。さらに、歯周病基本治療後では歯周病検査値とGal欠損IgG血清抗体価の有意な減少を認めた。 以上の結果から、RA患者のPD値とGal欠損IgG血清抗体価は互いに正の相関関係にあり、これらの指標はリウマチ疾患活動性とも関連することが明らかになった。これらの結果は、RA患者の歯周炎が重症化するほどIgG自己抗体の糖鎖修飾が促進され、リウマチ疾患活動性を悪化させる可能性を示唆している。今後は、さらに対象数を追加して、他の予定解析指標についても検討していく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の研究実施計画においてプロファイリングを予定したRA患者の数よりも多くの検査結果と試料を確保できたため。また、免疫グロブリンG(IgG)自己抗体の糖鎖修飾として、ガラクトース(Gal)欠損IgG血清抗体価を順調に測定することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
歯周炎によるRAの発症・悪化機序の解明のためのプロファイリングをさらに進めるため、RA患者の血清を対象に好中球細胞外トラップ(NETs)、歯周病原細菌Porphyromonas gingivalis感染レベル、およびP. gingivalisのシトルリン化変換酵素に対するIgG抗体価についても解析する。
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Causes of Carryover |
当初の研究実施計画で予定したガラクトース(Gal)欠損IgG血清抗体価の測定用試薬の事前準備が十分であったため結果的に本年度の費用総額が少額で済み、次年度使用額が生じた。 今回生じた次年度使用額分については、当初計画した今年度の解析項目のうち、測定できなかった項目を追加解析することとする。これによって、好中球細胞外トラップ(NETs)、歯周病原細菌Porphyromonas gingivalis感染レベル、およびP. gingivalisのシトルリン化変換酵素に対するIgG抗体価に関するプロファイリングデータがさらに増えることになり、その結果、歯周炎によるRAの発症・悪化機序に係る統計解析パワーの向上につながることが期待される。
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Research Products
(3 results)