2023 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病での歯周病の進行・難治化における終末糖化産物の関与を調べる基礎研究
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21K09901
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
田邉 奈津子 日本大学, 歯学部, 准教授 (10409097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 直人 日本大学, 歯学部, 教授 (10226532)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | TAGE / 歯周病 / LPS / 炎症性メディエーター |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3、4年度では、骨芽細胞でのLPS誘導性炎症性生理活性物質に及ぼすTAGEの影響を、特に分子生物学的検索を主として、分子メカニズムの解明を目的とした実験を実施した。その結果、LPSとTAGEの共刺激はPLCγ1/JNK/NF-κBを介して炎症性生理活性物質の発現を促進している可能性が明らかとなった。令和5年度は、上記記載の結果をまとめ、欧文学術雑誌Cellsに論文投稿した結果、受理され"Cells 2023, 12, 1383. https://doi.org/10.3390/cells12101383"としてpublishされている。 さらに、関連実験1としてMC3T3-E1 細胞の LIPUS 刺激による骨芽細胞分化と下流のフォーカルアドヒージョンに関わる細胞内シグナル伝達経路である extracellular signal-regulated kinase 2 (ERK2) に対する PYK2 の役割を調べた。その結果、LIPUS は MC3T3-E1 細胞の PYK2-ERK2 シグナルを介して Runx2、osterix、Col1、BSP および OCN の発現と ECM 中のカルシウム量を増加させることで、骨芽細胞分化を促進することが示された。この結果から、インテグリンを介する下流のシグナル伝達因子である PYK2 が、 LIPUS 刺激による骨芽細胞分化におけるメカノトランスダクションとして関与していることが示された。 次に関連実験2として、ヒト歯肉上皮癌由来細胞株Ca9-22細胞を用いて、AGEsが歯肉バリア機能に及ぼす影響を調べた。その結果、,AGEsはCa9-22細胞の7の遺伝子発現とタンパク発現およびTEER値を有意に減少させた一方、RAGE antagonisit FPS-ZM1はAGEsの影響を抑制した。
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