2022 Fiscal Year Research-status Report
スクレロスチンの抑制による歯槽骨とセメント質を標的に新規歯周組織再生療法の開発
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21K09907
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
吉永 泰周 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 准教授 (60452869)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 高士 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (10284697)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | スクレロスチン / セメント質 / メカノセンサー / 咬合性外傷 |
Outline of Annual Research Achievements |
雄性SDラットを用いて咬合力排除モデル(対合歯抜歯)および咬合性外傷モデル(対合歯過高)で3日、5日、10日後に屠殺し、組織切片を作製し、病理組織学的変化を評価するためにHE染色を行った。 咬合性外傷モデルは上顎の第一臼歯咬合面に1mm径のワイヤーを接着性レジンセメントにて接着し、下顎の大臼歯に強い咬合力をかけることにより咬合性外傷を誘導する。このモデルのラットHE染色組織標本を観察したところ、3日目から根分岐部に近接する歯槽骨にに硝子様変性を伴う強い吸収および多数の破骨細胞の多角の細胞の出現が認められた。この変化は5日目まで持続していたが、10日目には骨の再生が起こっており、破骨細胞様の多角の細胞がほとんど認められず、正常歯周組織との相違はほとんど認められなかった。TRAP染色を行った結果、3日、5日に認められた多角の細胞はTRAP陽性を示しており、破骨細胞であることを確認した。 次にHE染色切片の写真を撮影し、PCソフトImageJにて形態計測を行った。根分岐部中隔から骨頂までの距離を計測し、骨吸収量を評価した結果、3日目および5日目に有意な距離の増加を認めたが、10日目には有意差は認めなかった。 現在、同標本を用いて、スクレロスチンに対する免疫組織学的染色を行い、その発現の変化を経時的に検討している。また今後は抗スクレロスチン抗体製剤ロモソズマブを用いて咬合性外傷モデルにおけるスクレロスチンの抑制実験を行う予定で、これにより咬合性外傷の骨吸収におけるスクレロスチンの関与について証明を行う計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
免疫組織学的染色に用いるスクレロスチンに対する抗体の検討および染色の条件を決めるのに時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
染色に適した抗体を選定できたため、現在スクレロスチンに対する染色を行っている。またロモソズマブを用いた抑制実験の計画を立てて、実施予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた主な理由は、スクレロスチンの免疫染色の抗体および条件ぎめに時間を要したため、予定していたロモソズマブによる抑制実験が実施できず、次年度に行うことになったためである。スクレロスチンの免疫染色を行っており、抑制実験の予定も立てており、実施予定である。またその他に細胞を用いた実験を行っていくためそれらの実験に請求した助成金を使用する予定である。
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