2023 Fiscal Year Research-status Report
自然発症型大腸がんモデルマウスにおけるLPS誘導実験的歯周炎の影響
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21K09925
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
山本 弦太 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (30421241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内記 良一 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (10434622)
三谷 章雄 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (50329611)
大野 祐 愛知学院大学, 歯学部, 助教 (80824151)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ANGPTL2 / 自然発症型大腸がんモデルマウス / 化学物質誘導大腸がんモデルマウス / 実験的歯周炎 / ペリオドンタルメディシン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では歯周病と大腸がんを結びつけるメカニズムを明らかにすることを目的に、基礎的研究として自然発症型大腸がんモデルマウスである C57BL/6JApcMin/Jマウスを用い、歯周病原細菌P. gingivalis由来LPS誘導実験的歯周炎における歯周組織ならびに大腸組織の組織学的、形態学的、免疫学的解析 を行うこ ととした。 本研究の目的は、歯周病と大腸がんの関連性の解明である。現在実験的歯周炎マウスモデルとしては歯頸部結紮や歯周病原細菌経口投与に よって歯周炎を惹起させることが一般的である。しかし結紮による外傷や経口感染により腸内細菌叢が変化するという問題点ある。そのため消化器である大腸が んへの影響を検討する本研究では、腸内細菌への影響が少ないこと、また外傷による咀嚼障害が無いよう配慮し、マイクロシリンジによるP. gingivalis由来LPS の反復、長期間の局所投与により実験的歯周炎を惹起させることとした。申請者らは、これまでに予備実験として自然発症型大腸がんモデルマウスのバックグラ ウンドであるC57BL/6Jマウスを用いマイクロシリンジによるP. gingivalis由来LPSの反復、長期間の局所投与により実験的歯周炎を惹起させ、大腸組織に腫瘍が 起こらないことを確認した。現在、自然発症型大腸がんモデルマウスであるC57BL/6JApcMin/Jマウスの繁殖を進め、本実験の準備ならびにC57BL/6Jマウスにて予 備実験を行っている。今後本研究により、歯周病が大腸がん発症、進行に関与することが明らかとなれば、歯周病と全身疾患とのメカニズムを解明するうえで有 意義であり、超高齢社会における社会貢献度も高いと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予備実験として実験的歯周炎惹起の手技安定などに時間を要したため研究遂行にやや遅れが生じてしまうこととなった。現在、自然発症型大腸がんモデルマウスであるC57BL/6J-ApcMin/Jマウスと共に化学物質によりC57BL/6マウスに大腸がんを発症させ比較検討を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
自然発症型大腸がんモデルマウスであるC57BL/6J-ApcMin/Jマウス単独での解析が困難であるため、化学物質によりC57BL/6マウスに大腸がんを発症させ、並行してサンプル回収を行い、現在比較検討を行なっている。
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Causes of Carryover |
マウス繁殖や実験計画の変更などのため時間を要し、本実験の遂行が遅れたことにより次年度使用額が生じてしまった。今後、本実験遂行において各種解析に使用する予定である。
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