2022 Fiscal Year Research-status Report
骨形成促進および骨リモデリング機能を有するバイオメタルを用いた顎骨再建療法の確立
Project/Area Number |
21K09934
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
土井 一矢 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (80444686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 隆靖 広島大学, 病院(歯), 講師 (60240876)
沖 佳史 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (80806571)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | チタン多孔体 / 骨再建 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は動物実験モデルでの骨形成促進および骨結合の検討を実施した.雌性ニュージーランドホワイトラビット24羽を準備し,実験動物12羽の卵巣摘出術を行い,90日間低カルシウム食を摂取させ,骨粗鬆症モデルを準備した.残りの実験動物12羽には偽手術を実施した.各動物両側大腿骨に貫通する円柱状骨欠損(直径6 mm,深さ6 mm)を形成し,骨再建材をそれぞれ埋入した.埋入条件は,円柱状チタン多孔体(control,直径6 mm,高さ6 mm),円柱状生体活性チタン多孔体(直径6 mm,高さ6 mm)とした.チタン多孔体は樹脂含浸置換法により気孔率85%の形態を製作付与した.生体活性処理は,チタン多孔体を60℃.24時間,5N 水酸化ナトリウム溶液に浸漬することにより行った埋入から4週後,組織ブロックを採取,マイクロCT撮影を行った(n=12).その後,組織ブロックを採取し,非脱灰研磨標本を作成しトルイジンブルー染色を行い,骨支持状態を評価した.評価項目:骨結合性の評価:共振周波分析によるインプラント安定係数の測定,組織学的評価:骨形成状態の様相を光学顕微鏡による観察,組織形態計測学的評価:組織標本およびマイクロCT解析による新生骨骨面積の測定,骨接触率測定,とした.結果において,生体活性チタン多孔体部では,インプラント体および骨再建部の骨接触率,また骨組織およびチタン多孔体部の骨接触率,がcontrolチタン多孔体の同測定結果と比較して高い値を示し,インプラント体を良好に支持していた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
動物実験を行い,組織学的検討まで実施できている.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,骨再建部でのチタン多孔体の埋入されたインプラント体の骨支持能を,咬合負荷条件下にて検討を行う予定である.
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Causes of Carryover |
動物において,サンプル数の追加等の検討が不要であったため.今後は,計画とおり荷重条件下での検討を行う予定である.
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