2023 Fiscal Year Research-status Report
C-DFATと成長因子のコンビネーションによる歯周組織再生療法の樹立
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21K09936
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
篠原 敬哉 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (30761647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白方 良典 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 准教授 (60359982)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | DFAT / C-DFAT / BMP-9 / 骨再生 / 歯周組織再生 / 歯周病 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯周組織は硬組織と軟組織がサンドイッチ状に存在するとういう点で人体の中でも極めて稀有な構造をしている組織である。それ故に、歯周組織を形成する歯肉・歯根膜・セメント質・歯槽骨を形態的かつ機能的に同時に再生させることは難題である。以前より我々は、この問題を打開させるべく Tissue engineering の3要素の観点から、A:成長因子として Bone Morphogenetic Protein-9(BMP-9)、B:細胞として脱分化脂肪細胞 (dedifferentiated fat cells ; DFATs)、 C:Scaffold としてアテロコラーゲンスポンジ (ACS)を中心としてラット頭蓋骨欠損モデルで骨組織再生を評価してきた。それを基盤に、スキャフォールドフリーの細胞移植を実現する脱分化脂肪細胞集塊 Cluster of DFATs/ECM complex (C-DFAT)と種々の成長因子を用いて、小型動物のラット歯周組織から大型動物のイヌ歯周組織にまで応用し、真の歯周組織再生を評価することを目的としている。1.C-DFATの増殖能・骨分化能・trophic効果解析、2.ラット歯周組織欠損モデ ルにおけるC-DFAT移植による歯周組織再生能の評価、3.イヌ歯周組織欠損モデルにおけるC-DFAT移植による歯周組織再生能の評価を行う。さらに、今後ヒトへの臨床応用を実現すべく本実験を発展させることは、歯周治療の適応症の拡大につながり、重度歯周炎に悩む患者のQOL改善に確実に寄与すると期待している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
他業務のウェイトが上がったため。
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Strategy for Future Research Activity |
1.in vitro 実験系 C-DFATをPI染色し、C-DFAT中の生存細胞数をフローサイトメーターを用いて解析 。骨分化培地(あるいは+成長因子)刺激C-DFATの骨芽細胞様分化能解析。 C-DFATのtrophic効果解析。 2.in vivo 実験系 ラット歯周組織欠損モデルを用いたC-DFATの歯周組織再生能の組織・放射線学的解析。イヌ歯周組織欠損モデルを用いたC-DFATの歯周組織再生能の組織・放射線学的解析。
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Causes of Carryover |
(理由) 当該年度に行う試験に使用する試薬の一部に関して、当教室で保存されていた試薬にて一部対応できたため。当該年度に実施予定だった動物実験が遅延したため。当該年度に参加予定だった学会に次年度参加することになったため。 (使用計画) 実施計画どおりの内容で問題なく執行予定である。
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