2022 Fiscal Year Research-status Report
Crouzon症候群FGFR2変異型の硬組織形成異常解明による治療薬探索
Project/Area Number |
21K09943
|
Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
鳥居 大祐 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (10548259)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 憲一郎 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (80267260)
筒井 健夫 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (70366764)
平島 寛司 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (50824661) [Withdrawn]
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | Crouzon症候群 / 頭蓋縫合早期癒合症候群 / FGFR2 / ゲノム編集 / 一塩基置換 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、CRISPR/Cas9を用いた一塩基置換法によって、Crouzon症候群のFGFR2変異のバリアントで最も報告の多いCys342Tyrについてモデル細胞を作製するため、歯髄幹細胞にヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)遺伝子を導入し不死化細胞作製を行った。 不死化後の細胞については、単クローン化を行い、hTERT遺伝子発現を確認したほか、もとの歯髄幹細胞と比較した多分化能の解析を現在行っている。 また、今回作製予定のFGFR2Cys342Tyr変異細胞との性質の比較のため、別の箇所のFGFR2変異を有するCrouzon症候群患者由来歯髄幹細胞についてもhTERT遺伝子導入を行った。 今回作製した不死化細胞を用いて、FGFR2Cys342Tyr変異Crouzon症候群モデル細胞作製を行うことで、その後の単クローン化やシーケンス解析等が可能になり、Crouzon症候群の分子生物学的解析をより進めることができると考えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度に、所属研究機関の配管工事にともなう研究室のフロア移動や、COVID-19による研究用消耗品の流通遅延等の事由が重なり、研究課題の進捗に若干の遅れが生じている。
|
Strategy for Future Research Activity |
歯髄幹細胞から今回作製した不死化細胞の多分化能を解析する。また、FGFR2Cys342Tyr変異Crouzon症候群モデル細胞作製を進める。 Crouzon症候群モデル細胞作製後は、硬組織形成に関連する遺伝子発現や細胞内情報伝達の変化について解析し、その結果をクラウド型ナレッジベースへアップロードすることで、治療薬候補の選出を行う。
|
Causes of Carryover |
研究課題の進捗状況の理由に記載のように、前年度までのCOVID-19による物品流通遅延等により、今年度にゲノム編集実験で使用予定であった核酸導入試薬等の使用や単クローン化後のシーケンス解析等が進まなかったため、次年度使用額が生じている。 今後、当初の計画に沿ってゲノム編集実験等を進める予定でおり、翌年度分として請求した助成金と合わせて使用させていただく予定である。
|