2022 Fiscal Year Research-status Report
Creation of bioactive implants using chemically modified amino acid sequences from EMD
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21K09946
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
嘉藤 弘仁 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (70745348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 洋一郎 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (60434792)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | エムドゲイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は口腔インプラント治療におけるインプラント周囲の硬組織再生に有用な因子として、エムドゲイン(EMD)由来新規骨形成ペプチドに着目した。この新規骨形成ペプチドはEMDを用いた基礎研究から得られた骨形成を促進するペプチドである。 本研究ではEMDの基礎研究から得られたアミノ酸シークエンス(WYQNMIR)をもつ新規骨形成ペプチドをチタンに化学修飾することにより、硬組織形成能を有する口腔インプラント材料となりうるのか、in vitro・in vivo 両面で明らかにする。 in vitroでの検討として、化学修飾されたチタン上でヒト骨髄間葉系幹細胞を培養し、硬組織形成能、骨形成に関連するmRNA発現(Real-time-PCR)、タンパク(ELISA法)を検討する。また作用機序の検討としてウエスタンブロットを用いてシグナル経路の探索を行う。 またin vivoでの検討として、実験群(化学修飾したTNS)および対照群(純チタン)を設定し、生後8週齢のSD系ラット大腿骨に直径1.3 mmのチタンスクリューを埋入する。屠殺10日前にカルセイン、3日前にテトラサイクリンの腹腔内注射を行い生体染色による新生骨への蛍光色素沈着による新生骨形成率を評価する予定である。 したがって、本研究の研究成果によって、インプラント埋入周囲組織の硬組織再生の方法として、EMD由来新規骨形成ペプチドをチタンに化学修飾することで、さらなる硬組織分化誘導を促進するバイオアクティブインプラント材料の開発を目標とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、動物実験に必要なチタン表面へのアミノ酸シークエンスの化学修飾を行っている。サンプルチタンが確保でき次第、ラットを用いた動物実験を実施する予定である。 そのほかの培養実験については予定通りの進捗状況であり、支障なく進行できていると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策として、動物実験で得られた組織標本からH-E染色、ビラヌエバ骨染色、免疫染色(オステオポンチン、オステオカルシン、Ⅰ型コラーゲン)を検討し、組織学的評価を行う。 またマイクロCT撮影によるインプラント周囲組織の断層画像から三次元的構造を解析する。さらにインプラント周囲との骨接触率と骨面積率を検討する。またインプラント体と骨との接合強度を調べるためにリムーバルトルク値についても測定する予定である。
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Causes of Carryover |
購入費が安く済んだため、次年度の物品購入に充当する予定である。
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