2023 Fiscal Year Annual Research Report
リン酸八カルシウム・コラーゲン複合体と自家骨とによる広範囲顎骨再建法の確立
Project/Area Number |
21K09958
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
川井 忠 岩手医科大学, 歯学部, 准教授 (50547263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 桂子 東北大学, 歯学研究科, 助教 (00302159)
江副 祐史 東北大学, 大学病院, 助教 (50755171)
鈴木 治 東北大学, 歯学研究科, 教授 (60374948)
鎌倉 慎治 東北大学, 医工学研究科, 教授 (80224640)
山田 浩之 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (90267542)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 顎骨再建 / リン酸八カルシウム・コラーゲン複合体 / 自家骨 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに、ウサギの下顎骨における骨欠損モデルでの実験手法を確立した。下顎下縁に10×5mmの骨欠損を作製し、骨欠損部は予定通り、自家骨、自家骨+OCPコラーゲン複合体、OCPコラーゲン複合体、埋入物なしの4群に分け、チタンメッシュで骨欠損を被覆した。自家骨、埋入物なしの群で実験を行ったところ、4週後の摘出標本において、埋入物なしでも骨欠損内には肉眼的に周囲からの骨新生を認めた。そのため、4週と8週での標本を評価する予定であったが、2週と4週での標本の評価に予定を変更した。4つの群について、埋入4週での実験を先に進め、それぞれのN数が3になるように動物実験を進めた。軟X線写真撮影を行ったところ、埋入なしでは周囲からの不透過性が認められたが、欠損全域までには至らなかった。自家骨では骨欠損全域に不透過性を認めた。OCPコラーゲン複合体のみでは全域に不透過性を認めるものの、下顎下縁中央付近にはまだ透過性が残っていた。自家骨+OCPコラーゲン複合体では、骨欠損全域に不透過性を認め、自家骨の群との著明な差は認めなかった。標本は樹脂包埋を行っている。マイクロCTによる骨質の評価と、非脱灰切片による組織学的評価、組織定量学的評価を行う予定であるが、現在はまだ進行していない。また2週の群の埋入実験もまだ終了していない。次年度以降に継続する予定である。4週では埋入物なしでも骨新生を認めたため、他の群の有意差を確認するのが困難と予想されるが、2週では自己修復がそれほど起きていないと思われるため、2週でのそれぞれの評価で自家骨と、自家骨+OCPコラーゲン複合体の骨再生能を比較できると思われる。
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